「ベビーカー」電車・バス利用時の注意点…思いやりと配慮で“子育てにやさしい移動環境”を
杉浦太陽と村上佳菜子がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより」(毎週日曜 7:30~7:55)。「学びと成長」をコンセプトに、毎回さまざまなゲスト講師をお招きして、明日の暮らしがもっと豊かになる情報や気になるトピックをひも解いて、今よりもちょっと成長することを目指す番組です。 5月19日(日)の放送テーマは、「ベビーカーからのお願い。お互いに思いやりの気持ちを」。国土交通省 総合政策局 バリアフリー政策課長の田中賢二さんをゲストにお迎えして“子育てにやさしい移動環境”について伺いました。
◆電車やバスのなかでベビーカーは折りたたまなくてもいい?
ピクトグラムとは、場所や施設などをイラストでわかりやすく表現した図形で、日本語では「案内用図記号」と言います。なかでも「ベビーカーマーク」は、使用者に“ベビーカーを安心して使用できる場所や設備”であることを知らせると同時に、ベビーカーを使用していない一般の人に対しても“配慮・ご協力をお願いします”と呼びかける意味も込められています。 しかし、ベビーカーマークの意味を知らない人、見たことがない人の割合は半数以上いるのが現状です。 また、ベビーカーを使用している人もそうでない人も“モヤモヤ”を抱える場面があります。たとえば、交通機関利用時の“ベビーカーを折りたたむかどうか”の判断です。 2014年に国土交通省や交通事業者団体、子育てなどに関連する団体などで構成する協議会で「電車やバスなどの車内やエレベーターでは、原則としてベビーカーを折りたたまずに使用できる」と公表しました。しかし、2023年に国土交通省が実施したアンケート調査によると、大きくわけて賛成派が約9割、反対派が約1割という結果に。 反対意見のなかでもっとも多く寄せられていたのは“車内が大変混雑しているときの利用には反対”という声で、ほかにも「子どもが乗っていないのにベビーカーを広げたままにしている」「出入口付近にいること」などの意見も目立っていたそう。 その一方で、「乗り降りの際にすきまに車輪が挟まって危険ではないか」「急ブレーキがかかったときや混雑時は抱っこしているほうが安全ではないか」など、子どもの安全を心配する声もありました。 これらの意見に、田中さんは「お互いに思いやりの気持ちを持って、誰もが快適に電車やバスをご利用いただけるように、お互いに譲り合って子育てにやさしい移動環境を目指していきたいと思っています」と声を大にします。