異国情緒漂う〈ホテルニューグランド〉の〈イル・ジャルディーノ〉で伝統のイタリアンを!
1927年に誕生した〈ホテルニューグランド〉は、横浜中華街の側にあり、山下公園の目の前にあるヨーロッパスタイルの正統派ホテル。“シーフードドリア”や“スパゲッティ ナポリタン”、さらには“プリン・ア・ラ・モード”の発祥にもなっていて、“ホテルニューグランドの洋食”は評判を確立している。レストランはどれも人気だけれど、気軽に利用できて本格的な料理を味わえるのが、本館1階にあるイタリアンレストラン〈イル・ジャルディーノ〉だ。
イタリア各地の味わい豊かな郷土料理の数々を、旅するように楽しめるというコンセプト。ダイニングエリアはヨーロッパ調の美しい庭園に隣接していて、昼は温かみに溢れる雰囲気となり、夜はイルミネーション煌めくロマンティックな空間となる。
料理長を務める冨澤 寛さんは〈ホテルニューグランド〉一筋で、その伝統的な味とスタイルを継承した料理人。正統派イタリアンながらもカジュアルに体験できるようにと、日夜工夫を凝らしているのだ。
コース料理も用意されているのだけれど、好みでチョイスできるアラカルトがイチオシ。 “ミラノ風オッソブーコ”は、仔牛の骨付きすね肉をじっくり優しく煮込んだ郷土料理で、初代総料理長サリー・ワイルから受け継がれてきた隠れた逸品。白ワインやトマトに骨髄を溶かし込み、“グレモラータ(レモンの皮とパセリ)”をかけて仕上げられたソースは、手間暇かけられているだけあって、とってもコク深い。骨付きすね肉は驚くほどにやわらかくなっていて、旨味も凝縮されている。重厚感がありながらも王道の味わいなので飽きず、何度でも食べたくなる美味しさだ。
メインディッシュと合わせたいのが、“野菜のオーブン焼き”。神奈川県三浦市にある青木農園のこだわりの野菜を仕入れ、野菜そのものの美味しさが味わえるように調味している。グリルした野菜は香り高く、濃厚なアンチョビのオイルソースとの相性も抜群。
“三崎港直送 本日の魚料理より”は、神奈川県三崎港から直送された新鮮な魚をゲストの希望に応じた調理法で仕上げてくれる、ホスピタリティ溢れる魚料理。ロースト、グリエ、ヴァポーレもいいのだけれど、真骨頂はアクアパッツァ。イタリア南部のナポリ地方で漁師飯として食べられていた郷土料理で、オリーブオイルと白ワインやトマトでシンプルかつ軽やかに煮込まれている。アサリ、ムール貝などの魚介類がたっぷりで、海の偉大な滋味が堪能できるのだ。