和田正人、朝ドラの次は「くすぶり芸人」を熱演「抜け出せない沼で」
劇中では漫才にも挑戦。ただ、それらはあくまで演技。撮影中は「カメラマンさん、エキストラのみなさん、共演者の方々の前という作られた環境での漫才だったので、『お笑いをやっている』『ライブをやっている』という気持ちはそれほどありませんでした」とお笑いを身近に感じることは少なかったという。しかし、東京で開かれた先行上映会で漫才を再現したとき、ほんのちょっと「芸人体験」ができたのだそう。 和田は「ドッと笑いが起きたときの高揚感というか、脳内にいろんなものが分泌される感じがたまりませんでした。芸人さんたちはあの何倍も大きな笑いを味わえるなんて、『そりゃ、なかなかお笑いをやめられないよな』と思いました。あれは抜け出せない沼、ものすごい快楽です。自分は学生時代に陸上競技をやっていて、レースに勝ったときや自己ベストを出した瞬間にものすごい快楽を得ていました。それに似たものがありました」と箱根駅伝への出場経験も持つ選手時代の自分を重ねた。 くすぶり続けるタモンズがつかみ取る「笑い」とは、どんなものか──。最後に和田は「どんなことがあっても『俺たちが一番おもしろい』と信じ続ける姿が格好いい。なにかをやり続けることの大事さに気づかせてくれる映画です」と締め括った。 映画『くすぶりの狂騒曲』は全国公開中。(取材・文/田辺ユウキ)