【報じられない真実】3年目の新年、すでにウクライナ戦争の勝負は決している!
脱走兵は20万人?
戦争保険に3度加入して、戦争中と休戦中のチェチェンに2度、戦争中のダゲスタンに1度出向いた経験がある私からみても、戦争は恐怖だ。逃げ出したくなるのも頷(うなず)ける。AP通信が11月29日に伝えたところによると、ウクライナ検察当局からの情報として、「2022年2月のロシアの侵攻以来、10万人以上の兵士がウクライナの脱走罪で起訴されている」。 検察および軍は無断欠勤兵士を起訴せず、軍に復帰するよう説得できない場合にのみ起訴するというから、実際の脱走兵は10万人以上であることは確実だ。 しかも、「逃亡兵の一部は復帰するが、またすぐに去っていく」という。AP通信は、脱走兵数が「20万人に上る可能性がある」との推定を紹介している。 この脱走兵の多さは、兵員不足に拍車をかけている。それにもかかわらず、腐敗が蔓延してきたウクライナでは、不可思議な事態が起きている。 その第一は、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領による「差別待遇」だ。それは、「役人優遇」である。ウクライナ内務省のリストは70万人で、少なくとも半数は軍事経験かVUS(軍事専門)をもっているはずだ。ウクライナには検察庁、刑務官、SBU、非常事態省があり、これらの部署にはそれぞれ3~4万人の軍事経験者または軍事専門家がいる。 つまり、彼らを戦争に動員すれば、兵員不足の一部を補うことはできるはずなのである。ところが、「なぜかゼレンスキーは彼らを招集しない」と、ラティニナはのべている。 第二の「腐敗」は、「最前線に幹部の子どもはいない」という事実にかかわっている。ゆえに、「ウクライナにおける動員は、個人の社会的地位に関係なく、すべての人にとって共通の大義であるべきだ」という意見がある。こんな調子の国だからなのか、12月上旬になって、「なぜか約15万本の地雷がリコールされることになった」(アレクセイ・ゴンチャレンコ議員のテレグラムを参照)。 それは品質不良のためである。ラティニナは、「信管のネジを外し、代わりにもっとも一般的なカートリッジを装着し、他のいくつかのものを組み立て直す。夜、塹壕(ざんごう)の中で地雷をつくり直すのがどんなものか、想像がつくだろう」と、ウクライナの厳しい現実を書いている。