中国、定年退職年齢の段階的引き上げを検討中
【東方新報】中国の全国人民代表大会常務委員会は10日、法定定年退職年齢の段階的な引き上げに関する決定草案を討議した。 現在の政策では、都市部の男性は60歳、女性は仕事や職業によって50歳か55歳で退職する。 中国民政部の統計によると、昨年、中国の60歳以上の高齢者人口は全人口の5分の1以上を占め、高齢化問題は今後さらに深刻化する可能性がある。 また、国家衛生委員会の最近の数字によると、中国人の平均寿命は過去数十年間継続的に上昇しており、1980年の67歳、2015年の76.34歳から、23年には78.6歳に達している。 中国中央電視台(CCTV)の取材に応じた国家発展改革委員会「マクロ経済研究院」の研究員は「高齢化は中国全土共通の状況だ。質の高い人口の発展を踏まえ、社会労働資源の潜在力をさらに発揮させ、生産性をより適切なレベルまで引き上げることが急務である。過去数十年間、平均寿命の伸び、健康レベルの向上、社会的生産能力の向上など、中国の労働資源には大きな変化があった。これら進歩的な変化が今日、政策調整を必要とする状況を生み出している」と述べている。 しかしこの草案が今、中国の大手ソーシャルネットメディア「微博(ウェイボー、Weibo)」では、さまざまな意見が熱く飛び交っている。 「ストレスいっぱいの毎日を過ごしながら、無事に延長された定年退職まで行き着けるのは、とても幸運なことだよね」、ネットユーザーの中にはこんなジョークを書き込む者もいた。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。