「退職金がない会社」に25年勤めています。今さらですが”転職”したほうがよいのでしょうか?
老後資金として退職金をあてにしている方も多くいらっしゃるでしょう。 しかし、すべての会社が退職金制度を導入しているわけではありません。退職金がない会社に何十年も務めている方の中には、このままでいいのか将来が不安になる方もいらっしゃるでしょう。 そこで今回は、退職金制度の普及状況について調べてみました。老後に備えて退職金のある会社に転職する際に、考えておくといいポイントについてもご紹介しますので、参考にしてみてください。 ▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの?
退職金なしの会社はどれくらいある? もらえるとしたらいくら?
老後資金としてあてにされることの多い退職金ですが、すべての会社でもらえるわけではありません。厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査の概況」によると、退職金制度がある会社は74.9%であるとのことです。 企業規模ごとに退職金制度がある会社の割合をまとめると、以下の通りです。 ・1000人以上:90.1% ・300~999人:88.8% ・100~299人:84.7% ・30~99人:70.1% 全体の約4分の1の会社は退職金制度を導入しておらず、企業規模が小さい会社で導入していない割合が増えていることが分かります。 退職金制度を導入している会社に勤めている場合、定年退職すると退職金はいくらくらいもらえるのか気になる方もいらっしゃるでしょう。同調査によると、勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者に給付された退職金の平均は表1の通りです。
※厚生労働省「令和5年就労条件総合調査の概況」を基に筆者作成 退職金制度のある会社に25年勤務している方の場合、学歴や職種にもよりますが、既に555万~1559万円ほど、勤続年数を増やせばさらに多くの退職金をもらえる可能性があることが分かります。
退職金なしの会社に25年……。転職したほうがいい? 考えておくべきポイント
25年間勤めた会社を辞めて、退職金のある会社に転職することを考えている方もいらっしゃるでしょう。その場合は、以下の点に注意が必要です。 ◆転職先でもらえる退職金は割に合うか 退職金は勤続年数や功績などによって支給額が決まるため、転職後何年働けるか、また退職金の目安も考えておく必要があるでしょう。厚生労働省 中央労働委員会「令和3年賃金事情等総合調査(確報)」によると、勤続年数ごとのモデル退職金額は表2の通りです。