ボッシュとピレリがインテリジェントタイヤ技術の開発協力契約を締結
ドイツの大手サプライヤーであるボッシュと、イタリアの大手タイヤメーカーのピレリはこのほど、安全性や快適性、ドライビングダイナミクスの向上を目的に、インテリジェントタイヤ技術の開発協力契約を締結した。「Bluetooth Low Energy(BLE)」規格を使用して、非常に低い電力消費で車両の電子制御システムにパラメータを提供するリアルタイムのタイヤデータを収集、処理、送信できるようになる 【関連画像】インテリジェントタイヤ技術のイメージ このたびの提携により、ボッシュのシステムレベルのハードウェア、ソフトウェアの専門知識とMEMS(マイクロエレクトロメカニカルシステム)センサー、そしてピレリのCyber Tyre(サイバータイヤ)技術、アルゴリズム、モデリング、タイヤ内センサーが統合される。これは、タイヤに内蔵されたセンサー(タイヤ内センサーとも呼ぶ)を活用し、ソフトウェアベースの新しいソリューションと運転機能を共同で開発することを目指すもの。これはドライバーにとって、安全性、快適性、持続可能性の向上、そしてドライビングダイナミクスの改善を意味する。ボッシュとピレリは長期にわたる協力のビジョンを共有しており、強化された車両ダイナミックコントローラーへの潜在的なインプットとして、強化されたタイヤ信号コンピューティングロジックを共同で検討する予定だ。 https://youtu.be/qWiH4iZ9XzM ピレリのサイバータイヤは、データを収集して車両に送信し、リアルタイムで処理するセンサーを内蔵したタイヤをベースにした世界初のシステム。ボッシュはイタリアのハイパーカーメーカー、パガーニ・アウトモビリとの最初の共同プロジェクトで、ピレリタイヤに特化してESPアプリケーションをすでに開発している。 パガーニ・ウトピア ロードスターに採用した「ピレリ・サイバータイヤ」テクノロジーは、重要なタイヤ情報をESPコントロールユニットに送信する。これにより、タイヤの個々の特性と性能を最適に活用し、優れた安全性とカスタマイズされた運転条件が実現可能となる。 ボッシュは、テクノロジーとサービスの世界的なサプライヤーとして、システムレベルのハードウェアとソフトウェアの専門知識を開発協力に提供。ボッシュは、MEMSセンサーテクノロジーのリーダーでもあり、「Bluetooth Low Energy(BLE)」規格を使用してタイヤ圧力センサーを開発および製造している。この専門知識をピレリのタイヤ内デバイステクノロジー(ハードウェアとソフトウェアの両方、アルゴリズム、タイヤモデリング)と統合することで、BLEを使用して非常に低い電力消費で、車両の電子制御システムにパラメータを提供するリアルタイムのタイヤデータを収集、処理、送信できるようになる。ピレリとボッシュは現在、タイヤ内アプリケーションにボッシュのMEMSテクノロジーを活用することを目指している。
MotorFan編集部