【シマノNEWリール】上級者からの評価も高い、注目のクオリティ「NEW・SLX」
1月19日~21日にパシフィコ横浜で開催された「釣りフェスティバル2024 in Yokohama」。ハイエンドタックルだけではなく、コストパフォーマンスの高いモデルにも熱い視線が注がれていた。その最右翼がこの「NEW・SLX」!その価格からは想像できないポテンシャルを誇るリールが、さらなる能力アップを遂げた! 【写真】サイドカバーに大きく”SLX”と印字されている
前作との明確な違いはMGLスプールⅢ
黒田「NEW・SLXはノーマル、HG、XGと、ギア比違いで3種類ありますが、その設定は先代と一緒です。糸巻量も、ボディのサイズ感も同じで、変わったのはスプールです。32mm径はそのままですが、幅が23mmから21mmにナロー化して、MGLスプールⅢになりました」 このように、先代モデルとの違いを説明してくれたのは、テスターの黒田健史さん。JBトップ50で活躍する、凄腕のバスプロだ。スプールの幅が2ミリ狭くなったのに糸巻量がそのままということは、スプールが深溝になったことを意味する。 深溝になると、ラインを巻くことによってスプールの中心部が重くなり、慣性力がかかりにくくなる。もともと軽~中量級ルアーのキャスタビリティには定評のあるSLXだが、今回のモデルチェンジで更なる低慣性化が進み、立ち上がりの良さとブレーキレスポンスの両面が向上したのだ。 また、キャスト時にスプールから放出されるラインは、レベルワインダーによって軌道を絞られて、摩擦抵抗が生じる。その摩擦抵抗も、スプール幅が狭くなったことにより、確実に低下している。それもわずかながらキャスタビリティ向上に一役買っているようだ。とにかく、このMGLスプールⅢの搭載が、先代との決定的な違いだと言ってよいだろう。
わずかなノイズも許さない「サイレントチューン」搭載
もうひとつ、「NEW・SLX」には明確に進化した部分がある。それが「サイレントチューン」の搭載だ。 ベイトリールでキャスティングすると、その回転数が高いほど、微細な振動などが生じて、時には異音が発生したりする。スプールのシャフトを支持する左右のベアリング圧力をかけることによって、そのわずかなストレスをも軽減してしまうのが「サイレントチューン」だ。シマノのハイクラスベイトリールでは既におなじみの機構だが、SLXクラスに搭載するのは初となる。 元々のSLXも、かなり完成度の高いリールだったが、MGLスプールⅢとサイレントチューンによって、価格帯そのままで性能だけがワンランク上がったというのが印象。会場でキャスティングはできないので、ハンドルだけは回してみた。カルカッタコンクエストとかには及ばないものの、その円滑な回転は必要にして十分以上。パーミングもしやすいし、強く握ってもゆがみなど感じない。さすがHAGANEボディ、非常にかっちりとしたリールだった。 無段階に調節できるブレーキシステム「SVSインフィニティ」は新スプールとの相性もいいとされているので、きっとバックラッシュもかなり少ないのでは?