そもそも「パワーカップル」とは何ですか? 明確な「年収の基準」はあるのでしょうか…?
「パワーカップル」とは、夫と妻が共に高収入である世帯のことです。世帯年収が非常に高いため経済的に余裕があり、積極的な消費行動で注目されています。 パワーカップルは近年増加傾向にあり、夫婦共に忙しいことから家族の時間をつくりにくいといったデメリットも存在します。この記事では、パワーカップルの特徴と世帯数、問題点などについて解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
パワーカップルの定義と年収基準
男女の共働きが当たり前になったことで、最近は夫婦共に高収入である「パワーカップル」という言葉を耳にするようになりました。パワーカップルの明確な定義や年収基準は存在せず、一般的に夫婦共に高収入だなと感じる感覚によるものとなっています。
パワーカップルの特徴と世帯数
パワーカップルは、夫婦共に高収入であることから積極的な消費行動で注目されています。 「ニッセイ基礎研究所」が作成したデータによると、年収が同じである男性と女性では女性の方が消費行動に積極的なことが分かっており、女性が高収入であるパワーカップルは多くの消費行動を起こすと考えられます。 国税庁が令和5年に公表した「民間給与実態統計調査」では、給与所得者の平均年収は458万円でした。男女別では、男性が563万円に対し、女性は314万円となっています。男女の平均年収の差は依然として大きいというのが実態です。 「ニッセイ基礎研究所」が作成したデータによると、パワーカップルの定義を夫婦共に年収700万円以上とした場合、パワーカップルの世帯数は2013年で21万世帯から2023年で40万世帯にまで増加しており、ここ10年で倍近くにまで世帯数が増えています。 高年収の世帯は都市部に多く見られるので、パワーカップルも都市部に多く存在すると考えられます。
パワーカップルのメリットと問題点
パワーカップルのメリットは、夫婦共に高収入であることから経済的に安定しているところです。夫婦共に高収入だと、どちらか一方が何らかの理由で職を失ったとしても、安定した生活を続けることが可能です。 また、収入が夫婦で分散されると、税金面でのメリットもあります。夫の年収が1400万円、妻の年収が0円の場合に比べ、夫の年収が700万、妻の年収が700万の場合は、徴収される税金の額が少なくなるため節税になります。 パワーカップルは夫婦共に高い収入があることから、それぞれが住宅ローン控除を受けられるというメリットもあります。控除額が大きくなり、住宅ローン審査にも通りやすいので、夫のみが高収入の場合に比べ、メリットが大きいです。
パワーカップルは高収入
パワーカップルは夫婦共に高収入なため経済的に安定しており、積極的な消費行動で注目を集めています。夫婦の共働きが増えたことでパワーカップルも増加傾向にあり、高年収が多い都市圏に多く存在すると考えられています。 パワーカップルは夫婦共に毎日仕事で忙しい可能性があるため、プライベートで充実した時間を過ごすためには、家族間での連携を強めていく必要もあるでしょう。 出典 国税庁 令和4年分 民間給与実態調査 p17 ニッセイ基礎研究所 パワーカップル世帯の動向-2023年で40万世帯、10年で2倍へ増加、子育て世帯が6割 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部