出てこい!日本人の若き長距離砲!ロッテ、昨季は日本人最多本塁打は7本
ロッテは昨季チーム本塁打はリーグ3位の75本塁打だったが、ポランコが23本、ソトが21本と両外国人で44本塁打も、日本人選手で二桁本塁打は放った選手はおらず、日本人最多本塁打は岡大海の7本だった。長打という部分において昨季に限らず、オリックスとシーズン最終盤まで優勝争いを演じた21年はレアードが29本、マーティンが27本、2年ぶりにCS出場を決めた23年もポランコがリーグトップの26本塁打放っているように、ここ数年、外国人に依存していることが多い。 ちなみに山口航輝がチーム最多の16本塁打を放ったシーズンは、レアードが15本、マーティンは9本塁打に終わり、チームも5位に沈んでいる。チームビジョンとして掲げる“常勝軍団”を築くためにも、長打の打てる日本人選手の成長は必要不可欠。 22年に16本塁打、23年に14本塁打を放つも、昨季は2本塁打に終わった山口は、レアード、マーティンが在籍した時に経験を積んでおり、厳しい言い方になってしまうが、本来であれば“期待の若手”から“チームの中心”になっていなければいけない存在だった。ただ、過ぎてしまったことを嘆いても仕方がない。今季こそ、殻を破って、アーチを量産して欲しい。 山口は、昨年10月の秋季練習中の取材で、「右バッターはいっぱいいますし、まずは自分の持ち味として他の右バッターより優っていないとこの世界で生きていけないと思う。(井上)晴哉さんの数(24本)を超えられるようにやっていきたいと思うし、それくらい打たないとロッテの外野のレギュラー争いはどこの球団よりも激しいと思うので、そこで生きてくためには自分の長所を磨いて長打力で勝負していかないといけない」と覚悟を示した。 右打者でいえば、高卒5年目を迎える山本大斗も、長打力が魅力の選手だ。昨季はファームで本塁打(19本)、打点(66)のイースタン二冠王に輝き、確実性が課題だったが、8月以降ファームで打率. .377(114-43)を記録した。昨季はファームで打撃コーチを務め、今季から一軍打撃コーチとなった栗原健太コーチは山本の打撃について「彼も7月くらいからですかね、見るタイミングというのを少しサブロー監督、堀コーチと話をして、ちょっとアプローチしてそれが8月くらいから徐々に形になってきた感じですかね。それで結果も出始めたという感じですね」と評価した。 ドラフト1位ルーキーの西川史礁(青山学院大)は昨年12月4日に行われた新入団選手発表会で、「注目してほしいところは、長打力と思い切りの良さです。持ち前のフルスイングから打てる長打力と、積極性のある思い切りの良さが自分の持ち味だと思っています」と意気込み、将来は本塁打王を獲りたいと目標に掲げた。 今季こそソト、ポランコ頼みにならず、長打の打てる日本人選手、特に若い野手が出てきて欲しいところだ。 ▼ 直近10年のチーム日本人最多本塁打 15年:15本 清田育宏 16年: 8本 角中勝也 17年:11本 鈴木大地 18年:24本 井上晴哉 19年:24本 井上晴哉 20年:15本 井上晴哉 21年:10本 荻野貴司 22年:16本 山口航輝 23年:14本 山口航輝 24年: 7本 岡大海 取材・文=岩下雄太 ※お詫びと訂正 初出時に2021年のチーム最多本塁打を岡大海選手としておりましたが、正しくは荻野貴司選手でした。大変申し訳ありませんでした。
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