中井貴一&岡田将生の口喧嘩で大歓喜…『ザ・トラベルナース』が見せた”続編”の正解とは? 第1話考察
岡田将生が主演を務める木曜ドラマ『ザ・トラベルナース』(テレビ朝日系)が10月17日(木)よりスタート。2022年に放送されたファーストシーズンから追いかける“ファンの気持ち”を救った第1話のレビューをお届けする(文・浜瀬将樹)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】 【写真】岡田将生がイケメンすぎる…貴重な未公開写真はこちら。ドラマ『ザ・トラベルナース』劇中カット一覧
「待ってました!」歩と静の怒涛の口喧嘩
ファーストシーズンで病に倒れたスーパーナース・九鬼静(中井貴一)。今作の幕開けは、そんな彼の手術シーンからだった。 ニューヨークの病院で行われた静の手術に立ち会ったのは、手術場で医師を補助し、一定の医療行為ができる「NP(=ナース・プラクティショナー)」の看護資格を持つ天才・那須田歩(岡田)。術後、彼は涙ながらに「もう大丈夫」と声をかけた。 4か月後、退院した静を驚かせようと、歩は黄色いカサブランカの花束を持って出迎えた。そんな彼から花束を受け取るなり、静は涙を流す。ファーストシーズンでは、物腰柔らかい静が、歩に牙を向けるシーンも多々あったが…。そうか。彼も人生観が変わったのか。 と思ったが、そんなわけもなく。静は歩にこう言う。 「術後の私に『大丈夫、大丈夫』と一日何十回も声をかけてくれましたね。あの『大丈夫』…じつに鬱陶しかった」
静と歩の口喧嘩をずっと見ていたい理由
それからはいつもの静だ。マシンガンのように歩の不備を指摘するだけでなく、「不適切で無能なナース」、「馬鹿ナース」とぶつける。さらに、涙したのも花粉アレルギーであるし、黄色いカサブランカの花言葉は「裏切り」だと教えた。ここで、感情の爆発を抑えていた歩も我慢の限界に。怒りでその場を立ち去ってしまった。 このとき、放送が開始されて約6分の出来事である。もうここでガッチリとハートを掴まれてしまった。 人の喧嘩なんて見ていて気持ちが良いものではない。だが、『ザ・トラベルナース』の静と歩の口喧嘩だけは見ていられるし、むしろずっと見ていたい。 天才がベテランに言い負けるというユニークさもあるのだが、どこか静には、人として、ナースとしての歩の成長を願っているのではないか、とすら感じる(ほんの少しだけ)。 ファーストシーズンから見ていた視聴者のなかには、彼らの言い合いを見て「これが見たかったんだよ!」と思った人もいたのではないだろうか? 私もその一人である。