スイングを固めるなら“中調子”を使うべしってなぜ!? ドライバーからアイアンまでシャフトの調子はそろえるべき?
大多数のゴルファーは調子をそろえた方が良い結果になりやすい
では、ドライバーからアイアンまでシャフトの調子を合わせた方が良いのかという点ですが、大多数のゴルファーはそろえた方が良い結果になりやすいです。というのも7割以上のゴルファーはドライバーとアイアンの軌道が同じです。つまりドライバーがインサイドアウトの人はアイアンも同じインサイドアウト、逆にドライバーがアウトサイドインの人はアイアンもアウトサイドイン軌道で振っています。 ただ、ドライバーとアイアンを同じようにスイングすると、短いクラブであるアイアンの方が3度程度インサイドから入ってきます。たとえば、ドライバーが2度のアウトサイドイン軌道のゴルファーがアイアンを同じようにスイングすると、1度のインサイドアウト軌道になります。こういったゴルファーの場合、ドライバーは中から先調子、アイアンは中から元調子が合うというパターンも出てきます。同時に、1割程度のゴルファー、特に上級者に多いのですが、意図的にドライバーとアイアンの軌道を変えて打つゴルファーも存在します。こういったゴルファーは必ずしも同じ調子に合わせる必要はなく、むしろ自分がそれぞれの弾道をイメージしやすい調子を選ぶ必要があります。 以上の理由から、必ずしもドライバーからアイアンまで調子をそろえないといけないというわけではありません。そもそも始めに話しましたが、カタログに表記されている調子はあくまでも目安です。全て元調子でそろえたからと言って、必ずしも振り心地が統一されるとは限りません。最終的には試打して自分がタイミングを取りやすいシャフトを選ぶことをお勧めします。
【解説】石井 建嗣(いしい・たけし)
香川県丸亀市で「ゴルフショップイシイ」を営むクラブフィッター。フィッター界の第一人者である浅谷理氏に師事し、クラブ&パターフィッター、TPIインストラクター、ゴルフラボ公認エンジニアの資格を持つ。ゴルフはHDCP「9.9」の腕前だが、自身のプレーより他人のクラブを“診る”ことに喜びを感じる職人肌。出演するYouTubeチャンネル「ズバババGOLF」では軽快なトークで人気を集める。
石井建嗣