シンガポール警察、ワールドコインのサービスを提供した容疑で個人7名を捜査中
シンガポールは、ワールドコインのアカウントやトークンの売買サービスの提供といった違法行為に従事した7名の「対象者」を捜査中だ。同国政府が現地時間9月10日に議会に提出した書面による回答で明らかになった。 オープンAI(OpenAI)の創業者サム・アルトマン(Sam Altman)氏は、網膜スキャンの暗号資産(仮想通貨)スタートアップ、ワールドコインを設立した。 シンガポールの国会議員レイチェル・オン(Rachel Ong)氏とデリック・ゴー(Derrick Goh)氏は、同国内でのワールドコインの販売を可能とする規制やそれに伴うリスクの存否について疑問を呈した。 それに対し、シンガポールの副首相兼貿易産業大臣で通貨庁の議長でもあるガン・キム・ヨン(Gan Kim Yong)氏は、ワールドコインはシンガポールの規制下では決済サービスを提供していないが、ワールドコインのアカウントやトークンを売買する者は、無認可の個人として決済サービスの提供により違法行為に及んでいる可能性があると回答。 現地時間8月7日、シンガポール警察は、犯罪行為に利用される恐れがあるため、ワールドコインのアカウントやトークンを譲渡したり販売したりしないよう国民に警告を発している。 ワールドコインは、コロンビア、香港、アルゼンチン、ケニアですでに規制当局の調査を受けている。 「ワールドコインもツールズ・フォー・ヒューマニティ(Tools for Humanity)もシンガポール警察の捜査対象にはなっていない。決済サービス法違反の疑いで当局の捜査を受けている個人は、ワールドコインやその運営とは一切関係がない」とツールズ・フォー・ヒューマニティの広報担当者は声明で述べた。 また、「シンガポールおよび世界中のワールドコイン財団は、ワールドコインプロジェクトのすべての面において関連法規制を遵守して運営されている。これに反する報告や憶測はすべて虚偽であり、誤解を招くものである」と述べられた。 |翻訳・編集:T.Minamoto|画像:Shutterstock|原文:Singapore Investigating Seven People for Providing Worldcoin Services
CoinDesk Japan 編集部