DeNA・筒香嘉智、契約更改で誓った来季セ界一 日本S劇で確信!開幕スタメン奪取へ「勝負できる」
DeNA・筒香嘉智外野手(32)が20日、横浜市の球団事務所で契約交渉に臨み、現状維持の年俸3億円で更改した。4月に5年ぶりに米球界から復帰した今季は、日米の投手で異なる投球の間合いに苦しんだ一方、日本シリーズで来季への手応えをつかんだ。3年契約の2年目となる来季は3月28日の中日との開幕戦(横浜スタジアム)の先発出場を目指し、リーグ優勝の原動力となる。(金額は推定) 歓喜の裏側で確かな手応えをつかんでいた。自身の体と対話を重ねてきた筒香が、来季の巻き返しに向けて自信をのぞかせた。現状維持の年俸3億円で契約を更改し、会見の席で明るい表情を見せた。 「打席の感覚が本当に良くなってきた。これなら勝負できるという感覚が出てきたのが日本シリーズの最中だった。その精度を上げて来季に臨みたい」 5年ぶりに米球界から復帰した今季は、57試合で打率・188、7本塁打、23打点。米国より間合いがゆったりした日本の投手への対応に苦しみ、7月には左肋骨(ろっこつ)の疲労骨折もあった。8月の戦列復帰後は代打での出場が続き、レギュラーシーズンは最後まで苦戦を強いられた。 光が差したのはソフトバンクとの日本シリーズだった。細やかな感性の持ち主は第3戦あたりから「やっぱりこの感覚だなという方向がだいぶ見えた」と打ち明けた。有原から本塁打を放った最終第6戦で進むべき道筋は明確となり「自然にタイミングを取れるようになった」とうなずいた。 一つの練習法に固執せず、反復で技術を磨くさまざまな打撃ドリルを実践してきた。試行錯誤を繰り返し、軸足の左脚に重心を乗せる感覚が合ってきた。打線の中軸を担った日本シリーズでは22打数6安打で打率・273、1本塁打、6打点。持ち前の勝負強さを発揮し、リーグ3位からの日本一の立役者となった。 オフの自主トレーニングは体づくりに重点を置く。「中身の詰まった体にもう一度しっかり仕上げる」と意欲を示した。来季は国内FA権を行使せずに残留した佐野らと定位置を争う。ホームで迎える3月28日の中日との開幕戦の先発出場に照準を定め「もちろん全選手それを意識すると思う。来年ベンチという思いで今を過ごしているわけではない」と語気を強めた。開幕スタメンに名を連ねれば、2019年以来となる。 「日本一になれたことは良かったけど、もうそれは過去のこと。日本シリーズが終わってから、リーグ優勝に向かってみんなの思いが一つになっている。来年それを達成できるように全員で頑張りたい」。つかんだ手応えを未来につなげ、頂点を目指すチームを導く。(鈴木智紘)