張本美和、世界ランク1位の中国選手に善戦も及ばず ドイツのペンホルダー・邱党は決勝進出<卓球・WTTチャンピオンズマカオ2024>
<卓球・WTTチャンピオンズマカオ2024 日程:2024年9月9~15日 場所:マカオ(中国)> 9日、WTTチャンピオンズマカオ2024が中国のマカオにて開幕した。今大会は男女シングルスの2種目が行われ、世界トップレベルの選手が多く参戦する。14日には、男女シングルスの準決勝が行われた。 女子シングルス準決勝では、張本美和(木下グループ)とパリ五輪銀メダリストで世界ランキング1位の孫穎莎(スンイーシャ・中国)が対戦。第1ゲームは孫穎莎が張本を左右に揺さぶりラリー戦で優位に立つが、張本も孫穎莎の逆を突く攻撃と前陣での両ハンド攻撃で互角の戦いに。先に張本がゲームポイントを握るも孫穎莎が追いつき、逆転で第1ゲームを奪った。 第2ゲームでも五分五分の戦いが続く。張本は孫穎莎のバックサイドを突く攻撃と、孫穎莎をフォア側に大きく動かし台から距離を取らせるようにしてミスを誘う。一方の孫穎莎は、バックハンドのラリーで緩急をつけて張本の動きを止めていく。第2ゲームでも張本が先にゲームポイントを握ったが、孫穎莎のサービスが張本のミスを誘い、孫穎莎が再び逆転した。 続く第3ゲームでは、張本は孫穎莎とのラリー戦の中でフォアハンドを混ぜながら、隙をついて孫穎莎のフォア側にボールを送る展開で得点を重ねていく。このまま張本がリードした状態で第3ゲームを取り、ゲームカウントは1-2となった。第4ゲームでも、孫穎莎のフォア側でのミスを誘いながらラリーに対応してきた張本がデュースをものにした。 第5ゲームでは孫穎莎が、張本にフォアハンドの強打をさせないように球威のあるボールを左右に散らしていく。孫穎莎がバックハンドで押し切り、勝利まで残り1ゲームとなった。第6ゲームでも孫穎莎優位の展開が続く。張本も台上でのレシーブのパターンを変えつつフォアハンドの攻撃で食らいつくが、最後はバックハンドのラリーの中で張本の打球がネットに捕まった。 この戦いに勝利した孫穎莎は、同じく準決勝で王曼昱(ワンマンユ・中国)を破った王藝迪(ワンイーディ・中国)との決勝に臨む。 男子シングルス準決勝では、高承睿(ガオチェンルイ・チャイニーズタイペイ)と邱党(キュウダン・ドイツ)が対戦。第1ゲームから高承睿の強烈な両ハンド攻撃が得点につながる。高承睿が1ゲームを先制するが、第2ゲームから邱党のカウンターを中心にした戦術が功を奏し、ゲームカウントは1-1と並ぶ。 第3ゲームから徐々に邱党が高承睿の球威にも慣れ始め、高承睿の隙をついてフォアハンド攻撃を仕掛けていく。高承睿も変わらず球威のある両ハンド攻撃で対抗するが、邱党が第3、第4ゲームを連取し、勝利まで残り1ゲームとなった。第5ゲームでは高承睿が取り返すが、第6ゲームで前陣に張り付いて攻撃を展開した邱党が優位に試合を進め、最後は高承睿のバックハンドドライブがオーバーした。 この戦いに勝利した邱党は、同じく準決勝で王楚欽(ワンチューチン・中国)との同士討ちを制した林詩棟(リンシドン・中国)との決勝に臨む。