「こんなカッコいい職業だったんだ」 子役出身・南出凌嘉(18)が “役者”開眼した生田斗真との出会い
押切蓮介原作によるホラー漫画を映画化した『サユリ』で、主演を務める南出凌嘉。 これまで菅田将暉、山﨑賢人、吉沢亮らの幼少・少年時代を演じ、着実にキャリアを積んできた彼が役作りに対する思いや、憧れの人について語ってくれました。 【画像】南出凌嘉さんの撮りおろし写真をみる
●初めてのドラマ現場は、NHK朝ドラ
――幼い頃の夢は? 保育園の頃は、カプラという積み木が好きすぎて、お城やビルを作るカプラ職人になりたいと思っていたらしいです。その一方で、2~3歳の頃から、洋服好きな母に勧められて子ども服のモデルをやっていました。その後、4歳のときに地元の事務所に入り、子役として活動することになりました。 ――その後、12年にNHK朝ドラ「純と愛」において、風間俊介さん演じる愛の幼少時代を演じられます。 マネージャーさんの勧めで受けた初めてのオーディションでした。それまでのキッズモデルのお仕事の延長ぐらいの気持ちで会場に行ったら、ちょっとピリピリしていて「いつもと違うかもしれない」と感じたのを覚えています。 そうして合格した初めてのドラマ現場は、カッコいいカメラや機材がいっぱいあって、ワクワクした気持ちでいっぱいでした。だから、「こういう映像の仕事をまたやりたい!」と思うようになりました。 ――15年放送のNHK朝ドラ「あさが来た」でも、玉木宏さん演じる白岡新次郎の少年時代を演じられました。 ほかの作品と違って、「純と愛」と「あさが来た」は地元のNHK大阪さんでの撮影だったので、2度目では「久々に来たなぁ」「前はこういうことあったなぁ」と思い出しました。あと、朝ドラはいろんな方が見られるので、周りの方から「見たよ」という声を多くいただきました。
●生田斗真の役作りに対する姿勢に憧れる
――翌16年には、人気アニメ『映画 妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン! 』において、実写場面での主人公・ケータを演じられましたが、プレッシャーは? ケータ役に決まったときは、事の重大さに気がついていなくて、「普段ゲームで操作したり、アニメで見ているケータをやるんだ!」ぐらいの気持ちでした。 撮影もグリーンバックの前で一人でお芝居していたので、気持ちの方が勝っていたのですが、映画が完成して、大勢のお客さんの前で舞台挨拶をしたときに、初めて「凄いことになってしまった!」と気づきました(笑)。 ――その後も、『キングダム』での吉沢亮さん演じる漂、『ザ・ファブル』での岡田准一さん演じるファブル、『糸』での菅田将暉さん演じる漣、『夏への扉 -キミのいる未来へ-』での山﨑賢人さん演じる高倉などの幼少期・少年期を演じられます。こういった役を演じるうえで注意していることは? いつも「こんな大役、僕でいいのかな?」と思いつつ、原作モノの実写を演じることが多いので、ご本人の特徴を意識するというより、原作を読み込んで、そこにいかに近づけるかということを考えていました。 小学3年生のときに出演したドラマで生田斗真さんが演じたイクオの幼少期を演じたことで、「このお仕事を続けていきたい」と思うようになったのですが、その後もいくつか少年期を演じていくことで「自分が作品にどれだけ貢献できるのか?」ということを考えるようになりました。 ――となると、転機となった作品は、15年に放送された「ウロボロス~この愛こそ、正義。」ですか? 時間がないなか、僕の演技を現場まで見に来てくださった斗真さんの役作りに対する姿勢を知ったときに、「役者って、こんなカッコいい職業だったんだ」ということに気付かされたんです。 最初はヒーローに憧れるような感覚だったと思いますが、ずっと斗真さんの出演作を追いかけていくうちに、だんだん変わってきたような気がします。