GM、専用設計の次世代装甲車『サバーバンシールド』をカタール軍に納入へ
GMの軍事車両部門のGMディフェンスは、カタール軍および特殊部隊司令部向けに次世代装甲車『サバーバンシールド』を納入すると発表した。この車両は、外交警護やVIP輸送などの用途で使用される高度な防護性能を持つ装甲車だ。 専用設計の次世代装甲車『サバーバンシールド』 サバーバンシールドは、GMの大型ピックアップトラックやSUVのアーキテクチャをベースに開発された。車体、外装、パワートレイン、内装、ブレーキなど、多くの部分に市販車の部品を使用しているのが特徴だ。一方で、車両の重量増加や性能要件に対応するため、新たに設計されたボディオンフレームシャシーとサスペンションシステムを採用している。 開発にあたっては、デジタルエンジニアリングとGMのグローバル品質管理システムを活用し、効率性と高品質を両立させている。また、従来の装甲車が市販車を改造して製造されていたのに対し、サバーバンシールドは設計段階から防護装甲を組み込んでいる点も革新的だ。さらに、顧客の要求に応じてカスタマイズ可能な独立した装甲認証オプションも用意されている。 サバーバンシールドは、カタール軍向けだけでなく、米国務省外交警備局の重装甲SUVプログラムにも採用されている。GM Defenseは最近、同局向けの最初の生産車両の一部を完成させたばかり。 この装甲車の導入により、カタール軍の外交警護能力が大幅に向上すると見られている。また、GMディフェンスにとっても、中東市場での存在感を高める重要な納入となりそうだ。
レスポンス 森脇稔