51歳男性が僅か3カ月で「奇跡の結婚」した驚く経緯
結婚相談所内のシステムでチャットをして、健一さんの「自然な感じの文章」がいいなと思って話し足りなくなった恵美さん。すぐにZoomに切り替えたが既定の40分間では足りない。 「私が株式投資をしていることにドン引きしたりせず、むしろ食いついてきてくれたこともすごく嬉しかったです。私は以前に証券会社に勤めていたので投資は好きですし、今でも勉強しています」 ■恋愛は20年近くのブランクがあった健一さん この取材には健一さんも同席してくれている。穏やかそうで清潔感もある会社員男性で、なぜアラフィフになるまで独身だったのか疑問に思うほどだ。健一さんによれば、自分が20歳のときに両親がお金のことでもめて離婚をして結婚に対していいイメージを持てなかったという。
「それでも20代の頃は女性と付き合ったこともありました。でも、30代になるとシステムエンジニアの仕事がさらに忙しくなって、職場に泊まり込んだり。結婚はもうダメなのかなと思っていました」 40歳からは実家に戻って母親と2人で暮らすようになった健一さん。父親とはほぼ絶縁しているが、母親との仲は良く、風呂掃除などを担当して一緒に暮らしていたという。一方では男友だちも子育てに忙しくて会いづらくなり、寂しさは感じていた。そんなときに背中を押してくれたのは既婚の姉だった。
「知り合いが良縁をつかめたという結婚相談所を2度もすすめられたので、姉の顔を立てるために1年だけがんばってみようと思いました」 婚活は初めてで、恋愛も20年近くのブランクがある健一さん。頭の中が若い頃のままだったのか、最初は20代の女性もマッチングの対象にしたと率直に語る。 「でも、まったくマッチングしませんでした。40代後半の男性が20代女性と会いたい場合、年収1000万円以上はないと無理なのだそうです」
現実を知った健一さんは対象年齢を45歳以上に大幅修正。すぐにマッチングし、お見合いをした2人目が恵美さんだった。 「1人目の女性とも話は合いました。でも、妻ほど話が合う人は他にいないかもと思ったんです。いや、いなくはないかもしれませんが……」 なんだか歯切れの悪い健一さん。それほどこだわりはなく、周囲に押されるとその方向に進んでみるタイプのようだ。よく言えば柔軟性があり、悪く言えば受け身である。