【ウエストランド河本太の『人生相談する側チャンピオン』】第9回 三四郎・相田さん! 「菅田将暉さんとかR-指定さんとか、どうやって他業種の人と仲良くなるんですか?」
――でも日本一の漫才師なんだから誘い放題なんじゃないですか? 河本 いやいや、そんな。 相田 ボケのフリして聞いてみればいいよ。「チャンピオンだよ、メシ行こうよ」って(笑)。 河本 それただのヤバいヤツですよ! チャンピオン振りかざしてメシ誘ってくるなんて。 相田 断られても『ぶちラジ!』(ウエストランドのラジオ番組)に還元できればいいじゃん。 河本 相田さんを見習って他業種の方を誘ってみて、もし食事会にこぎつけたとしても、相田さんのようには立ち振る舞えないですよ。本当、誰に対しても僕に対してと同じようにしゃべるんです。 相田 特にそんなしゃべるわけでもないからね。 河本 場を回したりするわけでもないし本当に自然体で、だから向こうも居心地がいいんですよね。昔から知ってる友達とご飯に行ってるような感覚になっちゃう。 三四郎さんがすごいのは、相田さんはこういう人なのに、小宮さんは井口とともしげ(モグライダー)さんを引き連れてずっと高円寺で呑んでるだけで、やってることが両極端なんですよね。小宮さんを見てると、交友関係なんて広げなくていいんだとも思っちゃう。 相田 あー。でも小宮があんなだからこそ、俺は逆行かないと、とは思ってるかもしれない。例えばラジオでこの1週間で起きたことを話すわけじゃん。そういう時に、デカい仕事での出来事とかってたいてい小宮が最初に話すのよ。ラジオのトークはアイツが先行だから、俺は俺で何か話を用意してこないといけない。だから、ある時期から俺はプライベートの話をしようってなったのね。 河本 そうか。小宮さんは仕事と自分のテリトリーの話しかしないから。 相田 じゃあ俺は、スペシャルウィークでゲストに出てくれたあの人と呑みに行ってみようとか、そういう考えはあるかもしれないね。 河本 努力してる~~。ウエストランドで言ったら井口も小宮さんタイプなんで、僕が外に出るしかないですね。 相田 そうね。だって井口に誘われたらみんな怖いだろ。アイツは目が怖いから。 河本 今は先輩ですら井口のことを怖がってるみたいです(笑)。「プライベートでアイツと呑みに行くなんてありえない」って言われますもん。でも、相田さんがクルマとか大きな買い物するのも納得がいきました。半分はエピソードトークのためでもあるんですね。 相田 そうそう。まあもともとそういう買い物好きな人でもあるんだけどね。ラジオのせいでちょっと頭がおかしくなってると思うんだけど、欲しいものが手に入るし、買ったらひとつトークもできる。そうやって、ラジオに還元できればっていうことをいつも考えてるかも。それで例えばテレビでも小宮に「コイツ、クルマ買ったんですよ」って振ってもらえればなおいいし。 逆に小宮はプライベートのことを何もしゃべらないから、プライベートの部分がもう本当に分かんないんですよ。 河本 ウチもそうなんです。井口は家と仕事の往復だけでプライベートの時間なんてほぼないんでしょうけど。あとはずっとマイクラをやってるし。 相田 カルピスがぶがぶ飲んでな。アイツ毎日カルピスと甘いカフェオレ飲んでるでしょ? 河本 そうです。で、最近それを水に変えたら体重5キロ減ったって。 相田 めっちゃ怖いじゃん。ヤクルト1000みたいな感覚でルーティーンで毎日カルピス飲んでるんだから。怖すぎるよ。 河本 甘々のを毎日2本持ち歩いてましたよ。 ――河本さんの人生相談になると一度は出てくる「井口は変わってる」話だ。 相田 小宮とそういうところは似てますね。 三四郎・相田の回答①「基本みんな『待ち』だから、バカなフリして誘ってみる! ダメでも話のネタになる!」 *** ■河本太(こうもとふとし) タイタン所属。1984年1月25日生まれ。岡山県津山市出身。2008年に同級生の井口浩之とウエストランドを結成。M-1グランプリ2022チャンピオン。リフォーム会社に勤めていた経験から電気工事、配管工事が得意。趣味は登山、キャンプ。 ■相田周二(あいだしゅうじ) マセキ芸能社所属。1983年5月2日生まれ。東京都荒川区出身。中学校の同級生である小宮浩信と2005年に三四郎を結成。2013年、2014年には「THE MANZAI」認定漫才師50組に認定。2013年「漫才新人大賞」決勝進出。2023年には「THE SECOND~漫才トーナメント~」で決勝進出。2015年から続く『三四郎のオールナイトニッポン0(ZERO)』は高い人気を誇り、2024年には開始10周年を記念した日本武道館でのライブも行われた。 取材・文/酒井優考 撮影/山添 太