為替の動きは一方向、行き過ぎた動きには必要な対応取る-神田財務官
(ブルームバーグ): 神田真人財務官は26日夜、円相場が約38年ぶりの安値を記録したことを受け、「最近の為替の動きは一方向」だとし、「行き過ぎた動きに対しては必要な対応を取る」と為替介入も辞さない姿勢を示した。同省内で記者団に語った。
神田財務官は介入について「特定の相場水準を対象には考えておらず、あくまで投機などによる急激な変動あるいは無秩序な動きに対して対応する方針に変わりはない」と改めて強調。その上で、最近の急速な円安の進行には「深刻な懸念を有している」とし、「高い警戒感を持って市場の動向を注視している」と述べた。足元の為替の動きは「急激だ」とも語った。
26日の円は対ドルで一時160円30銭台まで下落し、1986年以来の安値に沈んだ。日米金利差を背景にドル高・円安が進行し、通貨当局による円買い介入再開への警戒感が高まっている。4月29日には160円17銭と約34年ぶりの円安水準を付け、政府・日本銀行は月次ベースで過去最大の9兆8000億円規模の円買い介入を実施したが、2カ月で上げを解消したことになる。
神田財務官の発言後も、円は対ドルで下げ幅を拡大し、160円台半ばで推移している。
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Erica Yokoyama