<CES2025>ジェンスン・フアン氏の登場で1万2000席が満杯に…「AIすべて掌握」エヌビディアCEOの野心(2)
◇「没落した半導体帝国」も復活予告 かつて世界最大の総合半導体企業だったインテルもCESで再起を宣言した。先月電撃辞任したパット・ゲルシンガーCEOの後任ミシェル・ジョンストン・ホルトハウス暫定共同CEOはこの日カンファレンスを開いてステージに上がり、インテル独自のファウンドリーで18A(1.8ナノメートル級)プロセスで作った次世代「パンサーレイク」の完成品を公開した。下半期から本格生産に入る。今年2ナノプロセスの量産を目標とするTSMCやサムスン電子と再び競うことになるということだ。ホルトハウスCEOは「より良くなるためにはやるべきことが多い。2025年はインテルにとって転換点になるだろう」と話した。インテルは主力事業であるCPUに続き、ファウンドリーに再挑戦したが失敗し、この1年で株価が59%落ち込んだ。 ◇「ナンバー2」脱出狙うAMD AMDもやはり今年のCESに参加してAI機能を強化した新型チップを公開した。AMDはGPU市場ではエヌビディア、CPUではインテルと競争して両方でナンバー2の座を占めている。AMDはインテルとの競争で40年以上劣勢にとどまっていたが、最近はインテルが振るわず追撃にスピードを出している。 AMDが新たに公開した「ライゼンAIマックス」の最高性能がアップルの独自設計半導体で現存最高性能チップセットと評価される「M4」を超えたと発表すると客席からは歓声が上がった。続けてデルの企業用PCに初めてインテルではなくAMDのチップを供給するという発表に力づけられ、この日のニューヨーク証券市場でAMDの株価は3%以上上がった。 ◇サムスンとSKハイニックスは AI機能を強化した半導体がCESに大挙あふれた中でサムスン電子半導体部門とSKハイニックスのトップも世界の半導体戦争の真ん中で走り回った。サムスン電子ファウンドリー事業部長のハン・ジンマン社長はこの日、フアンCEOの基調演説会場を訪れた。SKハイニックスもやはりSKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長を中心に、SKハイニックスの郭魯正(クァク・ノジョン)代表、キム・ジュソンAIインフラ社長らがCESに総出動して主要顧客向けの営業に出た。エヌビディアがこの日公開した次世代GPUの隣は米マイクロンがあったが、競争はまだ終わっていなかった。