<’22センバツ九国大付>硬式野球チーム「福岡門司ボーイズ」 強力打線担う2選手輩出 自由な発想で柔軟な打撃培う /福岡
◇中上息吹、大島諄士両選手が中学時代に在籍 第94回選抜高校野球大会に出場する九州国際大付の主力、中上息吹、大島諄士(あつし)両選手(ともに2年)は中学時代に硬式野球チーム「福岡門司ボーイズ」(門司区)に在籍していた。強力打線の一翼を担う二人の打撃はこのチームで培われ、後輩たちに受け継がれている。【宮城裕也】 3月上旬、旧門司高校グラウンド(門司区)でティーバッティングの快音と中学生たちのかけ声が響いていた。九国大付のセンバツ出場はチームの励みだ。島田侑輝主将(14)も「ここから甲子園につながったと思うと力が入る。先輩たちに負けないよう頑張りたい」と練習に力が入る。 中上、大島両選手が在籍した2018~19年度から、チームは今も打撃に力を入れている。コロナ禍で練習は土日のみ午前9時~午後5時だが、午後は打撃練習に充てる。二人がいた時期は一日中打撃練習という日もあったという。「全体練習後も二人は親が迎えに来るまで打撃練習していた。そこまで熱心にやったら付き合わないわけにはいかなかった」と当時ヘッドコーチだった萩尾宇宙(たかひろ)監督(34)。「中上の打球が学校を超えて隣の寺の屋根を破り2人で謝りに行ったこともあった」と苦笑する。 2人が中学2年の冬、チームは初の全国大会出場を果たす。当時チーム監督だった渡辺隆二総監督(70)は「二人にはサインがほぼ要らなかった。塁に出たら二人でアイコンタクトして自分たちで考えてプレーしていた」。自由な発想を妨げずプレーさせたことが二人の柔軟なバッティングにつながっている。渡辺総監督はエールを送る。「二人とも主力として甲子園に出場できるのはうれしい。いつも通りプレーすれば勝てる。それくらい、できる子たちだから」 〔北九州版〕