金融相、暗号通貨流出で再発防止を徹底へ-DMMビットコイン問題
(ブルームバーグ): 鈴木俊一金融相は3日、DMMビットコインからの暗号資産(暗号通貨)の不正流出問題について、財務省内で記者団に対し、「再発防止に向けてしっかりやっていく」と述べ、問題に対応するための取り組みを徹底していく方針を明らかにした。
DMMビットコインは5月31日、ビットコインが約482億円相当流出したと発表。ブロックチェーン分析会社によると、デジタル資産プラットフォームに対する過去最大規模のハッキングとみられる。金融相はこれに関して「かなりの額だ」との認識を示した。
金融庁の担当者によると、同庁は資金決済法に基づき、既にDMMビットコインに対して報告徴求命令を発出。原因究明や顧客への補償方針について報告を求めている。
暗号資産交換業者を巡っては、コインチェックで2018年に、外部からの不正アクセスにより仮想通貨「NEM(ネム)」約580億円分(5億2300万NEM)が消失。金融庁はその後、不正流出などを防止するため、さまざまな規制強化に動いている。
DMMビットコインは発表資料の中で、流失したビットコインについて、グループ会社からの支援を受け顧客に対して全額保証すると公表した。対応策を取った上で、安全確保のため一部サービスの利用を制限しているという。
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Nao Sano, Erica Yokoyama