隣のセガレ「スロットルが戻らない!何とかして~」【プロカメラマン】ダックス70に七転八倒3回目
新ワイヤーにもワイヤーインジェクターで低粘度のオイルを
グリスなしで仮組み。 作動具合を見てみると、大変スムースに動きます。これで勝った!と思い、次はワイヤーに取りかかります。 この作業前にいちど現状でテストをしてみます。準備としてスロットルワイヤーの少し変わった取り回し構造を理解するために、なかば破壊する勢いでインナーに注油しました。ハンドル内側に、ハンドル下から小ネジでワイヤーのアウターを固定するために付属されている金具……これを強行的に外さないと、給油のためのワイヤーインジェクターが使いにくかったんです。 そうこうしてハンドル内部でのワイヤー固定の構造を理解したんですが、やはりアウターに曲がり癖や被覆破損があったため、古いワイヤーの再利用はやめようと決定。さあ、通販で届いた純正のスロットルワイヤーに交換です。 組み付ける前に、新品ですが注油しておきます。ともかく抵抗を減らしたいという一念で、粘度の低いオイルを使用します。 ■金具がない方が上からの給油はしやすいですね。ワイヤーインジェクターを取り付け、一応給油して作動具合を見ます。 ■古いワイヤー、インジェクターの反対側からなんか緑っぽい汚れが出てきました。いかにも古い油分という汚れです。 ■右が新品、左が元のワイヤーで金具を復元したものです。古いほうはアウターの一部被覆が切れていて、油分が逃げそうでイヤですね。 ■古いワイヤーはご覧のように曲がり癖が付いています。こういう微小な抵抗もなくしたい。 ■そうなんです。新品のワイヤーにはアウター固定の金具が最初から付いているんです。 ■ハンドル下側でグリップの根本のネジの逃げで付けられていたと思しきゴムの切り込み。当然、アウター固定具の小ネジが干渉します。よって、切り込みを拡大。
順調にハンドル内にワイヤーを通し……
ワイヤーの経路は、ミニとはいえ旧車らしく、ハンドルの中通し形式です(配線も通ります)。 元々のワイヤーを引き抜いたら、新しいワイヤーにワイヤーロック用のワイヤーをくくりつけて、ハンドル内側を通して先行させ、ガイド役とします。途中で純正ワイヤーが外れてしまわないようにガイドの細いワイヤーをゆっくり引っ張ると、ハンドル下側の穴から純正ワイヤーがひょっこりと出てきます。 これで細いガイドワイヤーを外してハンドルグリップの内部部品の組み立てに取りかかれます。 ■スロットルワイヤーをハンドルに通すためにワイヤーロック用のワイヤーとワイヤーツイスターを工具箱の奥から引っ張り出してスタンバイ。ラジオペンチでもOKです。 ■細いワイヤーを先にハンドルに通して下側の穴まで通過させます。 ■なるべくハンドル内部の途中で引っ掛かりにくいように、ちょいちょい曲げて調整。ワイヤー先端の細長い「タイコ」がキャブに接続する下側になります。 ■ワイヤーがめでたくハンドル下側の穴から出てきました。ここからキャブまでは元のワイヤーの経路どおりに取り回して復元させます。