隣のセガレ「スロットルが戻らない!何とかして~」【プロカメラマン】ダックス70に七転八倒3回目
手を離しても戻らないスロットルグリップの謎?
カメラマンの小見です。寒くてもガレージ作業を続けます! さて、コックあたりのガソリン漏れやブレーキ系へのオイル侵入&劣化の復旧整備、それにチェーンの状況確認と清掃……ここまでを前回までに実施したお隣のセガレ所有「せいちゃんのダックス70号」。 赤サビが少なく作動不能な箇所がなかったのは幸いだったと感じながら、次の課題に取り掛かります。そう、手を離しても戻らないスロットルグリップ!これです。 前回、汚れた状態の右グリップのスライド部材(純正パーツリストではスロットルヒンジ)を分解したところまで写真をお見せしましたが、もっと詳細な部分から説明していきたいと思います。 【 画像ギャラリー 35枚】隣のセガレ「スロットルが戻らない!何とかして~」【プロカメラマン】ダックス70に七転八倒3回目……の写真を見る! ※以下「■~」は写真の説明文。写真は【画像ギャラリー】にまとめてあります。 ■先を見越してフォークのオイルシールとスロットルワイヤーをネット通販で購入。 ■キャブの頭を外し、さらにスロットルバルブからワイヤーとスプリングを外します。 ■キャブからバルブ類他を外して、ワイヤーの先端を見たところ。 ■ハンドルの中でワイヤーのアウターを固定するためのホルダー的部材。下側の小ネジがスロットルや円筒状のガイドを一緒に固定するために存在する模様。
巻取り式ではないスロットル形式
この当時のスロットルは巻き取り式の昨今のスロットル形式ではなく(フライバイワイヤーなど想像もしない時代)、ハンドルの内側をグリップ内側に付けられた斜めの溝に連動してスロットルヒンジが内側→外側に移動して、キャブからのワイヤーを引き戻しする構造です。 樹脂部材や軽量な部品を使ったフリクションの少ないスロットル構造と比べて、こちらは擦れる部分の多い形式ゆえに、キャブ側のスロットルバルブに付いているスプリング張力に対するロスが大きそうです。構造的にも、組み付け時の作業的にも、そのロスを減らす努力が必要だと思うんです。 なにしろ大型バイクの4連キャブみたいに強い「戻し力」はありませんからね。 そんなことを頭に浮かべつつ分解したハンドル内のスロットルヒンジやハンドルの切り込み部分を、240番~600番、800番のペーパーを順に使い、せっせと磨いてみました。前回も書きましたがモデルガンマニア諸氏がトリガー周辺や可動部を丹念に研磨するような勢いで。 ■アウターから固定部材を外して構造を見ようとしたら、ガッチリ固まっていて、外せない構造のような危うい気配。 ■新品のワイヤーがどうせ届くし、ネジが固着したのかカシメ的な固定なのかを見てみようと、半分破壊してアウター固定部を撤去してみた。 ■あれ?ネジが固着していたのかもしれませんがガチガチでした。まだ復帰はできます。 ■スライドするスロットルヒンジの接触部分をひたすら研磨。ツルツルにしました。 ■スロットルヒンジの動く範囲+αをペーパーで磨きまくりです。指を切るようなバリはないですが、慎重に磨いていきます。 ■しつこく磨き作業です。