「完結前に私の命が終わるかも…」10年以上にわたり休載が続く名作マンガ3選
休載前最後の単行本←えっ、ここで終わり?
マンガ界における「長期休載」の代名詞といえば、やはり冨樫義博先生の『HUNTER×HUNTER』を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか? 現在は連載を再開していますが、長いときは約4年間の休載が続いたこともありました。しかしほかの休載作品と比べてみると、この「4年」という数字はまだまだかわいいほうかもしれません。 【画像】え、色気すご… こちらが41歳になった実写版『NANA』です 世紀末の東京を舞台に、地球の命運を賭けた超能力者同士の戦いが紡がれる『X』は、長らく連載再開が望まれ続けている作品のひとつです。同作は『カードキャプターさくら』や『XXXHOLiC』などで知られるCLAMPの代表作で、1992年に「月刊ASUKA」で連載を開始しました。当時絶大な人気を博した伝説的コミックですが、2002年に休載したっきり20年以上も連載がストップしています。 とはいえ、いまもなお連載再開を待ち続けるファンは多く、『X』と世界観がつながった『東京BABYLON』のアニメ化が2020年に発表された際には、トレンドにあがるほど「Xの続き」を求める声が続出しました。結局『東京BABYLON』のアニメ化はさまざまな事情から白紙に戻り、『X』も音沙汰ない状態が続いていますが、果たして物語の続きが読める日はやってくるのでしょうか? 作者である矢沢あい先生の病気療養を理由に、2009年から休載中の『NANA』も続きが気になる作品です。ごく平凡で恋愛至上主義の「小松奈々」とカリスマ性を持つバンドのボーカリスト「大崎ナナ」、同じ名前を持つふたりの少女を主人公とした物語で、2005年には宮崎あおいさんと中島美嘉さんを主演に迎えて実写映画化されました。 そして休載前最後となった単行本21巻は、ナナの婚約者「本城蓮(レン)」が事故死するというまさかの衝撃的展開を迎えます。最愛の人を失い、放心状態となった姿が、単行本派が見たナナの最後の姿となっており、いまだにネット上では「ここで終わりなのつらい」「きっといつか再開して、素敵なラストに導いてくれるって信じてる」などの声が見受けられました。 ちなみに21巻の続きにあたる「Cookie」2009年4月から7月号の掲載話は、いまだ単行本化されていません。そのためファンからは「未収録分も単行本化してほしい」という声も寄せられており、当該雑誌は古本屋などでプレミア価格となっています。 『SLAM DUNK』の作者である井上雄彦先生の『バガボンド』も長期休載中ですが、こちらはもしかすると近いうちに連載再開する……かもしれない作品です。吉川英治氏の小説を原作に、1998年から雑誌「モーニング」で連載が始まった同作は、2015年より休載が続いています。 しかし2022年に映画『THE FIRST SLAM DUNK』が公開された際、朗報がありました。映画の公式サイトに掲載されたインタビューにて、井上先生が『バガボンド』について「いろんな意味で自分の幅を広げてくれた作品で…って、まだ終わってないんですけど、もうね、早く描きたいんです」と、連載再開への意欲を示したのです。 それからおよそ2年が経過しましたが、いまのところ連載再開の発表はされていません。万全の体制で取り組むため、準備中なのだと考えたいところですね。
ハララ書房