世代別代表では圧巻も…。A代表で輝けなかった日本人10人。五輪やユースで主力だった男たち
MF:三好康児 生年月日:1997年3月26日(27歳) 所属クラブ:バーミンガム・シティ(イングランド) 2023/24リーグ戦成績:40試合5得点6アシスト 三好康児は、川崎フロンターレの下部組織時代から注目されていたMFで、U-15から各世代の日本代表を経験している。2013年のFIFA U-17ワールドカップ、2016年のAFC U-19選手権、2017年のFIFA U-20ワールドカップ、2021年の東京五輪と、育成年代のあらゆる大会を経験してきた超エリートだ。 川崎Fで2015年にトップデビューを飾った三好のキャリアは順調で、2019年6月にはA代表でもプレーしている。しかし、ベルギーのロイヤル・アントワープでプレーしていた2022/23シーズンに左ひざ前十字じん帯を痛めて手術を受けるなどのアクシデントもあり、A代表に定着するには至っていない現状だ。 今季はイングランド2部のバーミンガム・シティに加入して、リーグ戦で5得点6アシストと一定の結果を残している。三好は天才的な技術と左足のキック精度とパスセンスをあわせ持っている一方で、身長167cmという小柄な体格は弱点とされてきた。それでも、当たりの激しいイングランド2部でシーズンを通して戦えているという事実は、評価に値するだろう。そろそろ2021年6月以来の代表招集が見えてきているのではないだろうか。
MF:三竿健斗 生年月日:1996年4月16日(27歳) 所属クラブ:OHルーヴェン(ベルギー) 2023/24リーグ戦成績:13試合1得点1アシスト 三竿健斗は、A代表で6試合に出場した経験があるものの、世代別代表のときほどのインパクトを残せていないと言えるだろう。 三竿は東京ヴェルディの下部組織で育った。U-17から各世代別の代表を経験し、主要な国際大会を戦っている。2015年にはヴェルディでトップチーム昇格を果たすと、開幕戦でいきなりプロデビューし、シーズンを通してレギュラーを務めた。その翌年に鹿島アントラーズへ移籍している。 鹿島1年目はほとんど出番がなかったが、2年目の2016シーズンになってコンスタントに出場するようになり、2017年には21歳でA代表デビューを果たした。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の信頼を勝ち取って2018年に入っても招集されたが、西野朗監督が指揮をとったロシアワールドカップは最終候補に呼ばれながらも、23人に残れずに落選。自身のSNSで、日本代表にエールを送りつつ、「悔しさをいつもエネルギーに変えて成長してきたので、これで僕はさらに強くなれると思います。次のカタールワールドカップで中心選手として活躍できるようにまた頑張ります」と、前向きにつづった。 その言葉どおり、鹿島で主将を務めるようになった三竿は、抜群のフィジカルを活かした守備から、精度の高いキックで前線にパスを供給し、Jリーグ屈指のボランチとしての地位を確立した。それでも遠藤航や守田英正といった選手がいるA代表からは声がかからず、2023年からヨーロッパに飛び出している。 しかし、ポルトガルのサンタ・クララでは好印象を残せずに2部降格を経験し、今季はベルギーのOHルーヴェンに移籍した。シーズン前半戦はレギュラーの時期もあったが、負傷離脱から戻ったあとはベンチに座ることが多くなっている。まだ27歳だが、現状は厳しいと言わざるを得ない。
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