ホンダ「S800」など乗り継いだ元ホンダディーラーマンが最後にたどり着いたのは「カニ目」でした…なぜオースチン・ヒーレー「スプライトMK.1」を選んだ?
MGミジェットと共に世界中のスポーツカー・ファンを魅了した
当時英国最大の自動車メーカーだったBMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)が、自社の大衆車のコンポーネンツを巧みに流用し1959年にデビューさせた小さなスポーツカー、オースチン・ヒーレー スプライトMK.1。パーツ流用の妙により、安価で手軽、しかしボディ剛性を考えトランクの開口部も開けなかった(荷物の出し入れは室内のシートの裏から!)という、名エンジニア、ドナルド・ヒーレーの手による本格スポーツカーとしての妥協を排した設計。後年追加された姉妹車、MGミジェットとともに世界中のスポーツカー・ファンを魅了した小型軽量スポーツカーの偉大なるマイルストーンとなった1台である。 「最近はマイペースでツーリングやイベントへの参加を楽しんでいます」 と語る石田さん。何台もの趣味のクルマを乗り継いできた石田さんが辿り着いたのがノーマルのカニ目だったという心境、まさに我が意を得たりであります。