「岡潔数学体験館」開館 和歌山・橋本、母校に
和歌山県橋本市ゆかりの世界的数学者岡潔(1901~78年)の業績を紹介し、算数・数学の楽しさを伝える施設「岡潔数学体験館」が6日、母校の市立柱本小学校内にオープンした。空き教室を使い、業績を伝えるパネルや文机をはじめとするゆかりの品など二十数点を展示している。開館日は土日と祝日。 大阪市生まれの岡は4歳から父の実家の和歌山県紀見村(現橋本市)に移った。約20年かけて難問「多変数関数論」を1人で解明、60年に文化勲章を受章した。晩年は講演や随筆を通じ、情緒を育てる教育の大切さを訴えた。 岡の長男で奈良市の熙哉さん(88)は「これを機に一人でも多くの数学者が出てくれたら」と話した。