ユヴェントスのキエーザがリヴァプール移籍決定 [写真]＝Anadolu Agency via Getty Images

　リヴァプールは29日、ユヴェントスからイタリア代表FWフェデリコ・キエーザが完全移籍にて加入することを発表した。 【公式発表】キエーザがリヴァプール加入決定！ 　クラブの発表によると、キエーザはリヴァプールと2028年6月30日までの4年契約を締結。移籍金は公表されていないものの、イギリスメディア『スカイスポーツ』によると、固定額1000万ポンド（約19億円）にボーナス250万ポンド（約5億円）を加えた最大1250万ポンド（約24億円）ほどの見込みだ。背番号は「14」に決定した。 　加入に際し、キエーザはリヴァプールを通して次のようにコメントを発表している。 「リヴァプールの選手になれてとても幸せです。リチャード・ヒューズSDから電話がかかってきて『リヴァプールに加入したいか？』と聞かれたとき、私はすぐに『イエス』と答えました。なぜなら、私はこのクラブの歴史を知っており、ファンにとってこのクラブがどういう存在なのかを知っていたからです。とても嬉しいし、早く始めるのが待ちきれません」 　キエーザは1997年10月25日生まれの現在26歳。フィオレンティーナの育成組織出身で、2016－17シーズンのセリエA開幕戦で18歳にしてトップチームデビューを飾った。その後は両サイドのウイングを主戦場としてフィオレンティーナに欠かせない“エース”として成長。公式戦通算153試合出場34ゴール26アシストという数字を残し、2020年夏に買い取り義務付きのレンタル移籍でユヴェントスへ旅立った。 　ユヴェントスでは加入直後から不動の地位を確立し、初年度のコッパ・イタリア決勝アタランタ戦では、クラブを3年ぶりの優勝へ導くゴールを挙げた。2022年1月に左ひざ前十字じん帯損傷の大ケガに見舞われ、約9カ月の長期離脱を強いられる。復帰直後はコンディションが上がらず、出場時間を大きく減らしたものの、昨季は公式戦通算37試合のピッチに立って10ゴール3アシストを記録するなど“完全復活”を遂げ、3年ぶり15回目のコッパ・イタリア制覇にも貢献。ユヴェントスでは4シーズンで公式戦通算131試合出場32ゴール23アシストを記録した。 　また、フィオレンティーナ時代の2018年3月にはイタリア代表デビューを飾る。EURO2020では全7試合に出場して2ゴールを挙げ、母国の13大会ぶり2度目の優勝に大きく貢献。その後は負傷の影響で“アズーリ”から離れた時期もあったが、今夏に開催されたEURO2024でも主力として4試合のピッチに立った。これまでに国際Aマッチ通算で51試合出場7ゴール8アシストを記録している。 　ユヴェントスは今夏、チアゴ・モッタ新監督の下でチームの大幅改革を敢行しており、キエーザは構想外となっていた。バルセロナなど複数のクラブからの関心が報じられながら、移籍市場閉幕を目前にしてリヴァプールが急接近。短時間で交渉をまとめ上げ、移籍成立に至った。 　なお、リヴァプールは27日にバレンシアからジョージア代表GKギオルギ・ママルダシュヴィリの完全移籍加入を発表しているものの、今シーズンはレンタル移籍という形でバレンシアに残留するため、リヴァプールへの合流は来季となる。同選手を除くと今夏は新戦力を迎え入れておらず、今シーズンに向けた補強という意味では、キエーザが“第一号”となった。