日向坂46「四期生ライブ」グループの歴史を背負った日本武道館公演 3日間を開催!新曲「夕陽Dance」を初披露!
日向坂46四期生による単独ライブが8月27~29日の3日間にわたり、日本武道館にて開催された。2022年9月にグループに加入し、まもなく2年が経とうとしているこのタイミングに実現した四期生ライブ。会場に選ばれた日本武道館は、前身グループのけやき坂46にとって大きなターニングポイントとなった公演(2018年1月30日~2月1日)を行なった思い出深い場所であり、今後グループの未来を牽引していくことになる四期生にとっても非常に重要なライブになることは明白だ。 四期生11人で挑む公演としては、昨年11~12月に実施された『新参者 in TOKYU KABUKICHO TOWER』以来約9ヶ月ぶりのこと。初日、2日目と着実に熱量を高めてきた彼女たちは、最終日公演でも過去2日をはるかに上回る圧巻のパフォーマンスでおひさま(日向坂46ファン)を魅了した。
正源司陽子&藤嶌果歩による影アナに続いて、空色のペンライトで埋め尽くされた武道館に「Overture」が鳴り響くと、会場のボルテージは一気に加速する。これに続いて、石塚瑶季を筆頭にメンバーがひとりずつ登場して、各々の個性を活かしたソロダンスを披露。このパートだけでも、四期生がこの約2年で大きな成長を遂げたことが十分に伝わる。一人ひとり色合いの異なる青基調の「青春の馬」衣装を身にまとった11人が勢揃いすると、「どうして雨だと言ったんだろう?」からライブは本格的にスタート。ステージの随所に散りばめられたLEDスクリーンと照明が激しい光を放つ中、正源司を中心に据えた編成で情熱的なパフォーマンスを繰り広げる。続く「月と星が踊るMidnight」では小西夏菜実がセンターに立ち、ドラマチックさが際立つダンスとミラーボールの光が相まって会場を幻想的な世界へと誘う。そして、清水理央がセンターを務める「⻘春の馬」で会場の空気がガラリと変わり、研修生時代から踊り続けてきたこの曲をクライマックスと言わんばかりの熱量で表現していく。曲中には長尺のダンスパートが追加されたことでこの楽曲が持つエモーショナルさが強調され、かつ個々の技術や表現力が今も成長し続けていることも随所から確認することができた。 最初のMCでは平岡海月を中心に進行。石塚が「今日はどうしてもやりたいことがあって。ここって東京じゃないですか。私、11人の中で唯一東京出身なんです」と言うと、彼女の「ただいま!」におひさまが「おかえり!」と返したり、小西の「絶対にいいライブで終わらせたいんで、声出しの練習をしていいですか? みんな、大きい声出せますか? もっと!」という呼びかけに対して会場中に大歓声が響き渡る場面もあった。 再びライブに戻ると、カラフルなワンピース衣装に着替えたメンバーが姿を現し「ロッククライミング」へ突入。センターの平尾帆夏を先頭にステージセットを上り詰めていく様は、まさに楽曲タイトル同様に険しい道を進んでいく姿と重なる。エンディングのシンガロングパートで会場中がひとつになったあとは、ステージ上がサーカスを思わせる雰囲気へと一変し、竹内希来里と渡辺莉奈演じるピエロによる人形劇が始まる。微笑ましいやり取りを経て「君しか勝たん」へと移ると、センターの竹内を中心に華やかなステージが繰り広げられる。メンバーは随所でバトンやリボン、フラフープ、一輪車などを使ってサーカスさながらのパフォーマンスを見せていく。これは2018年のけやき坂46武道館公演のオマージュといえる演出であり、先輩たちが築いてきた歴史を後輩たちが大切に守りながら未来へとつないでいく、そんな意志を感じることができた。さらに、「真夜中の懺悔大会」ではセンター石塚が藤嶌へ懺悔する場面もあり、フレッシュさの強い歌とダンスとともに観る者を大いに楽しませてくれた。 その後のMCでは山下葉留花がオープニングのダンストラックに触れ、「『1、2、3、4』とカウントして最後に4のポーズで絶対に終わる。それぞれ違う振り付けになっています」と最終日ならではの裏話を明かす。また、竹内は「君しか勝たん」前の人形劇を、録音ではなく毎回その場で生アフレコしていたことを告げ、おひさまを驚かせた。 和やかなMCを終えると、「川は流れる」からライブ中盤へ。ここでは平岡海月を中心に白基調の衣装を着たメンバーが、息の合ったダンスで美しい世界観を作り上げていく。その流れから「シーラカンス」に突入すると、客席の熱量は再び急上昇。会場中にシャボン玉が飛び交う夢見心地な雰囲気の中、クライマックスでは正源司がリフターで高い場所まで移動。柔らかな微笑みを浮かべながら、堂々と歌い切る。さらに、宮地すみれの華麗なソロダンスに続く「ガラス窓が汚れてる」では、情熱的なパフォーマンスで場の空気を一変。センターの宮地は普段の柔らかな雰囲気とは異なる、エモーショナルさが伝わる表情でこの曲を見事に表現してみせた。 その後、正源司&藤嶌、竹内&渡辺、平尾&山下のペアで踊りつつ背後のスクリーンに映るメンバーとシンクロしたダンスを披露する「夢は何歳まで?」、小西&清水を中心に石塚、平岡、宮地が激しさとクールさを織り交ぜたパフィーマンスを見せる「You’re in my way」と、ユニットパートも用意。その後11人が再集結すると、渡辺をセンターに迎えた「アディショナルタイム」へ。四期生最年少の渡辺だが、その大人びた佇まいやダイナミックなダンス、まっすぐ響く歌声、曲中に用意されたソロダンスなどを通じて存在感の強さを遺憾なく発揮した。 平岡や正源司による方言にまつわるMCで場の空気が緩やかになったあとは、水玉が施されたデザインの衣装に着替えたメンバーがさまざまなタイプの音楽に合わせて、切れ味の鋭いダンスを披露。その後、山下が笑顔を振り撒きながらセンターで歌う「キツネ」でライブは後半戦に突入する。小西を中心に据えた「雨が降ったって」では、MVの世界観を踏襲したミュージカル風演出で観客を魅了し、正源司センターの「君はハニーデュー」、藤嶌センターの「見たことない魔物」と人気曲連発でメンバー、おひさまのボルテージはどんどん高まり続けていった。 ライブがクライマックスを迎える中、ステージが深夜の学校を思わせるシチュエーションに変わり、「夕陽Dance」MV衣装を着て懐中電灯を手にした渡辺が校内を探索し始める。危機的な状況に陥りながらも、最後には心強い仲間たちが一堂に会し、9月18日発売の12thシングル『絶対的第六感』収録の新たな四期生楽曲「夕陽Dance」を披露。渡辺をセンターに迎えたこの曲では、軽やかなディスコビートに乗せてメンバーがハッピーな空気を届けていく。27日の初日公演でライブ初披露されたばかりだが、おひさまの盛り上がりもクライマックスに相応しいものがあり、今後新たなアンセムとしてライブで人気を博すことは間違いなさそうだ。この曲を終えると石塚からひとりずつ感謝の気持ちやおひさまへの愛を伝えていき、最後に渡辺が「これからも日向坂と一緒にたくさん思い出を作っていきましょう!」とメッセージを送り、ライブ本編を終えた。