「騒いだら殺す」就寝中に突然キス 侵入者は隣人だった わいせつ目的の女性暴行で罪に問われた男の「不合理な弁解」
被告の男は、頭を丸刈りにして、白のシャツと黒のスーツ姿で法廷に現れた。証言台に立つとき以外はほぼ身動きせず、拳は常に膝の上に固められていた。 被告人質問などで、男は女性との面識を強調した。事件前、男は女性を食事に誘う手紙を渡していたという。また、女性の部屋に侵入したのは「女性から『キモイ』などと暴言を吐かれ、その理由を問いただすためだった」と主張した。 【弁護側の質問】 ――女性に対してどんな感情を持ちましたか 被告「交流を深められたら、と思いました」 ――男女の関係になりたいとは? 被告「年が離れすぎていると思いました」 ――被害女性があなたの部屋を訪れたことはありますか、それはいつですか 被告「ありました。手紙を渡してすぐです」 ――どんな対応をしましたか 被告「覚えていません。『自分の部屋は汚れているので』と言って、女性の自宅で話しました」 ――どんな会話をしましたか 被告「女性に誘いを断られ『もう少し考えてもらえませんか』と話しました。女性は『わかりました』と言って、自分は部屋に戻りました」 ――事件前日には何がありましたか 被告「仕事から帰ると、階段の踊り場で女性が電話で話す声が聞こえました。『キモイ』と言われたと感じました」 ――本当にそう言われましたか 被告「聞こえたのは事実。でも被害者が「違う」と言うなら、幻聴かもしれない」 男は質問の中で、抵抗されたら殴るつもりでガムテープを持ち込んだことや、女性の首は絞めていないことを主張した。 ■検察官「そのような状態では、問いただせないのでは」 女性とは面識があり、一定の交流があったと主張する被告。それを受け、今度は検察官が質問する。 【検察側の質問】 ――寝ている女性を襲うつもりだったのでは 被告「それは違います」 ――問いただすために、女性が寝ている時に声をかけたのですか 被告「はい」 ――侵入した理由を説明して、女性を落ち着かせるつもりはなかったのですか 被告「騒がれてパニックになり、そんな余裕はなかったです」