〔東京外為〕ドル、154円台前半=調整売りなどで軟化(19日正午)
19日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、調整的な売りなどに押され、1ドル=154円台前半に軟化している。加藤財務相の円安けん制発言も重しとなり、154円前後まで下げる場面もあった。正午現在、154円16~16銭と前日(午後5時、154円55~55銭)比39銭のドル安・円高。 ドル円は早朝、前日の海外市場で方向感を欠いた流れを受け、154円50銭台で取引された。午前9時以降、調整的な売りがやや優勢となり、仲値すぎに154円前後に下落。やや持ち直した後、加藤財務相の円安けん制発言で再び下げたが、154円前後で下げ止まり、正午にかけては若干持ち直している。 前日の海外市場では、欧州時間に米長期金利の上昇を背景に買い戻された後、米国時間の序盤に155円30銭台に浮上。その後は米長期金利が低下したことで売り直され、終盤は154円50~60銭前後でもみ合った。 東京時間は「新規材料に欠ける中、調整的な売りが先行した」(為替ブローカー)と指摘される。また、加藤財務相が「投機的な動向を含め為替市場の動向を極めて高い緊張感を持って注視している」などと円安をけん制したこともドル円の上値を重くした。ただ、「積極的に売る材料も見当たらない」(大手邦銀)こともあり、154円前後では「押し目買いも入るようだ」(先のブローカー)との声が聞かれた。 ユーロも午前9時以降、対円は軟化。対ドルは小動き。正午現在、1ユーロ=163円27~29銭(前日午後5時、163円00~01銭)、対ドルでは1.0591~0591ドル(同1.0547~0548ドル)。