コロナ禍で相次ぐ説明会の中止。就活の常識が覆る危機を「最速」で乗り切った組織のリーダーが得た“やらない選択”|株式会社ワンキャリア
個人の強みを見つけ、適切な役割と掛け合わせる。組織づくりの秘訣
動画事業の次に、多田氏が立ち上げを任された「ONE CAREER for Engineer」は2023年9月に無事リリース。現在は同サービスの責任者に加え、動画・イベント事業のシニアマネージャーも兼務している。 そんな多田氏が、組織づくりの際に大事にしていることがあるという。 「社員はみんな、頑張りたいという気持ちを持っています。しかし、何に対してどのような価値を発揮すれば良いのかわからない、という状態の人が多いんです。だからこそ、一緒に強みを考え、発見して言語化し、適切な役割と掛け合わせる。その上で成果が発揮され、成功体験を積んでいくと、仕事が楽しいから頑張るという好循環が生まれます。 例えば、傾聴力が高いという強みを発見したら、ユーザーの声を拾い上げる役割を担ってもらい、その声をサービス開発に活かしてもらう。そうすることで、その人は精度の高いユーザーの代弁者として社内から頼られることでしょう。さらに、自身がアップデートに関わったサービスのポジティブな反響をダイレクトに受け取ることができれば、そこでの成功体験を積むこともできます。こうした小さな成功体験を積み重ねることで、自身の強みを明確化できるようになります。そうすると、会社の事業や目標数字も自分ごととして捉えられるようになり、実現するための実行力や挑戦心につながっていくんだと思います」 コアバリューの1つに「個の強みの模索」を掲げているワンキャリアだからこそ、組織として、個人が強みを発揮できるような土壌を築いていこうという強い意志が感じられる。
組織として予測不可能な時代を乗り越えるためには、強固な組織作りが欠かせない。では、どうやって強固な組織をつくるのか。同社が指し示すように、個の強みを模索し、適切な役割に結びつけることが1つの選択肢と言えそうだ。
【プロフィール】 多田 薫平 イベントプロデューサー 兼 ONE CAREER for Engineer 事業責任者 当時、従業員数10名程だったワンキャリアへ新卒一人目として入社。マーケティング・営業・キャリアアドバイザー・イベントの責任者などを経験。2020年のコロナ禍の時に、動画事業の立ち上げの責任者を務めた。その後、経営企画部で事業開発の責任者として、エンジニア学生向けのサービス「ONE CAREER for Engineer」の立ち上げを主導。現在は、動画・イベント事業のシニアマネージャーと「ONE CAREER for Engineer」のサービスの責任者を兼務している。