同じネクタイで5年ぶりCES登場 トヨタの豊田会長 「ウーブン・シティ」今年ローンチ明言
5年前と同じネクタイを締めて、この部屋、このステージに立っている――。6日(現地時間)、プレスカンファレンスに登壇したトヨタ自動車の豊田章男会長は、モビリティーのテストコース「Toyota Woven City(ウーブン・シティ)」フェーズ1の建築が完了し、2025年秋以降に公式にローンチすることを明らかにした。 【関連写真】日本語で「掛け算」と示し、ウーブン・シティで新しい価値の創造を強調 豊田会長がCESのカンファレンスに登壇するのは5年ぶり。20年に登壇した際は、ウーブン・シティ構想を発表しており、そこからの進捗をCESで報告した形だ。 豊田会長は「今年からウーブン・シティでの生活が始まる。トヨタ従業員や起業家、もちろんペットなども住むことになる」とウィットに富んだ話しぶりで会場を沸かせた。 ウーブン・シティは、静岡県裾野市のトヨタ自動車東日本の東富士工場跡地に、リアルなテストコースとして21年2月から建設を開始。昨年10月末には最初に実証を開始するフェーズ1の建物が完成した。今後、内装工事やインフラなどを整え、今年秋以降に実証を始める計画だ。 公式ローンチ時点ではトヨタ関係者を中心に100人程度でスタートし、その後社外からの受け入れを進め、フェーズ1エリアは約360人に拡大させる予定。フェーズ2以降も含めて将来的には2000人程度にまで増やしていく。 豊田会長は「ウーブン・シティは他とシェアしながらアイデアをサポートし、地球や社会に利益をもたらす」と強調。ウーブン・シティの開発を進めるウーブン・バイ・トヨタがロケット開発を行うインターステラテクノロジズに出資し、トヨタの知見を生かしたロケット量産化のサポートを決めるなど、モビリティーの可能性を広げる活動を加速する拠点として生かしていく方針を示した。
電波新聞社 報道本部