佐々木朗希の狂騒曲が新展開 MLB球団幹部がリークしたド軍との荒唐無稽な“密約説”に代理人が憤怒「侮辱している」
今冬の球界で時の人となっている佐々木朗希。今月9日にロッテからポスティングシステムでのメジャー移籍を承認された23歳に対する関心は異様な高まりを見せている。 【動画】日本人最速の165キロを記録!凄みを増した佐々木朗希のピッチングの映像 佐々木の動向を巡ってはさまざまな噂が乱立。一種の狂騒曲状態と化す中で、ポスティングの正式発表前から本命視されているのがドジャースだ。 昨オフに大谷翔平と山本由伸のダブル獲りを成功させたスター軍団は、アマチュア時代から佐々木を熱心にスカウティングしてきた。そうした背景もあり、すでに両者間で交渉が成立しているというあらぬ論調が一部球団幹部を中心に米球界内で取り沙汰されている。国内に幅広いネットワークを持つ米スポーツ専門局『ESPN』は関係者の話として「30球団中30球団がドジャースに行くと信じている」と報じてもいた。 まことしやかにドジャース密約説が流れる中、佐々木狂騒曲は新たな展開を見た。現地時間11月20日、米メディア『The Athletic』は一部の球団がMLBコミッションに疑惑を抗議していることを明らかにした。 異例の動きと言っていい。同メディアの取材に応じたロブ・マンフレッド・コミッショナーが「ひとつハッキリさせたいことがある。契約はタイミング的に新たなプール期間に起きるだろう。それが重要な事実となる」と佐々木のポスティング公示について意見。 その上で「何が起こるかは分からない。もし我々のルールのひとつに反することが起きたと考えられる何らかの理由があれば、我々は徹底的に調査して真相を探ろうとするだろう」とも返答。一部の球団幹部が疑念を向けるドジャースとのタンパリングや密約に関して、徹底的に取り締まる方針であるとした。 無論、佐々木側はあらぬ疑惑を真っ向から否定する。米大手エージェント事務所『Wasserman』の敏腕代理人であるジョエル・ウルフ氏は、マンフレッドコミッショナーに呼応するように「実にスポーツマンシップに欠いた行為だ」と主張。「私を良く知り、私とビジネスをしてきた多数の球団幹部たちが、不正な合意のようなもの(ドジャースとの密約)に私が関わっていると、ほのめかすことで、誠実さを侮辱している」と苛立ちを隠さなかった。 ダルビッシュ有や山本、鈴木誠也、千賀滉大を顧客に持つウルフ氏は、疑惑をかけた幹部の具体名こそ示さなかった。それでも密約説をメディアに垂れ流し、信頼関係にヒビを入れられるような振る舞いをした関係者に怒りを露わにした。 あらゆる情報が錯綜している。そんな外野の喧騒が強まる中で熟考を続ける佐々木はいかなる決断を下すのか。正式決定の瞬間まで「令和の怪物」の動静には熱視線が注がれそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]