【”固定メンバー”で躍進のJ1鹿島が持つ「2列目の選手層と明確な課題」(2)】2列目がゲームチェンジャーであるがゆえのクローズする難しさ……リズムを整えられる選手がカギに
鹿島の2列目は浦和戦でスタメン起用された師岡柊生、名古新太郎、仲間隼斗の3人に加えて、第一のジョーカーであるチャヴリッチ、スピードスターの藤井智也と松村優太、テクニカルな樋口雄太、復帰してきたキャプテンの柴崎岳、さらに浦和戦ではベンチ外だったギリェルメ・パレジや土居聖真といった選手たちがいる。 ■【画像】「可愛すぎて無理 尊すぎる」と話題の、J1鹿島・柴崎岳の妻・真野恵里菜が早速購入の「新・鹿島グッズ」■ 師岡柊生はこれだけタレントがいる中で、スタメンで出続けている理由について「1対1の仕掛けだったりハードワークだったり、1対1の強さを評価されてるのかなと思います」と語る。そうした高強度なタスクを日々のトレーニングから、しっかりとポポヴィッチ監督にアピールできている3人ということだろう。 スタメンはバックラインやボランチと同じく、固定的になりつつある2列目の3枚だが、ほぼ例外なく、試合の途中でメンバーチェンジするのにはいくつか理由があると考えられる。鹿島の中でも選手層が充実したセクションであること、スタイル的に攻守両面での消耗が激しいセクションであること。そして、もう1つが後半にギアを上げる、ゲームチェンジャーとしての役割を担っていることだ。
■クローズ時の明確な課題
例えば早い時間帯にリードされた展開から逆転勝利した、第17節の横浜F・マリノス戦では後半スタートから師岡に代えてチャヴリッチを投入して、後半の畳み掛けにつながった。同点ゴールは名古のクロスにチャヴリッチが合わせて、相手DFにブロックされたこぼれ球を鈴木が決める形だった。1-1の同点に終わった前節のアルビレックス新潟戦も、後半スタートに仲間から藤井、師岡からチャヴリッチに代えて、交代出場の藤井が同点ゴールを決めている。 そうした攻撃のギアを上げて、点を取りに行くタレントは揃っているが、3-0から追いつかれた第13節の東京ヴェルディ戦や2-0から2-2にされた今回の浦和戦のように、うまくリードを奪った流れで、相手に反撃を許さずクローズするという部分では明確な課題が出ているのも確かだ。 ディフェンスリーダーの植田は2-0からの2失点を反省しながら「枚数かけながら攻めつつ、無失点で終える試合を自分は今シーズンもっと増やさないとなと思うし、それができるようになってこそ、このチームは強くなる」と前向きに語る。
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