フランス人インフルエンサーのクララ・ブランが手掛ける、美濃焼の伝統技法を取り入れたブランド「ATELIER ROUGE」
「ATELIER ROUGE」に込めた想い
ーそのなかで、ジュエリーブランド「ATELIER ROUGE」をプロデュースすることになったきっかけについて教えてください。 私は、日本のファッションにおいて、独自の伝統やクラフトマンシップ、そこにあるバックグラウンドやストーリーに一番興味があります。 また、そうした日本の良さを国内外に広げたいと考えてSNSなどで活動していたのですが、そのなかである企業さまからお声がけいただいたことがきっかけです。 お互いのビジョンが非常にマッチしたことから、ぜひ一緒にやりましょう、ということになりました。 ブランドコンセプトの検討や、デザインやサンプル作りに1年間ほどかけて、2021年からブランドをスタートしました。
ー現在、「ATELIER ROUGE」は2つのコレクションを展開していますが、どのような想いが込められているのでしょうか。 私自身アートが大好きなこともあり、まずはコレクションごとに「アートムーブメント」を決めています。その作品自体と、そこから私が受けたインスピレーションをもとに、コレクションを展開しています。第1弾は「ジャポニズム」をテーマに、耳飾りを発表しました。 ジャポニズムは日本とフランスをつなぐキーワードです。当時、ゴッホやモネ、マティスらが日本美術からインスピレーションを受けて作品を生み出しました。今度は、私たちがそこからインスピレーションをもらって、アイテムを生み出すわけです。 第2弾は、フランスの芸術運動である「サンボリズム(象徴主義)」をテーマとしたコレクションを展開しています。 コンセプトは、私と日本の職人さんとで「新たにお互いの文化をブリッジすること」です。
美濃焼の伝統技法を取り入れる
ーいずれのコレクションにおいても「美濃焼」の職人とともに製作されていますね。 さまざまな日本の伝統工芸を調べるなかで、美濃焼の特徴は「特徴がないこと」と言われていることを知りました。 「ATELIER ROUGE」は、それぞれの国が持つ伝統文化をブリッジさせることがブランドコンセプトであることから、自由で豊かな表現をするのに美濃焼はとても合っていると考えました。 また、美濃焼の発色とグラデーションが非常に美しく、私は文化のなかでもそのカラフルさを表現したいと思っていたため、相性がピッタリでした。さらに、素敵な職人さんたちとの出会いがあり、パーフェクトマッチでしたね。