海外で飛躍する即席麺 日清食品HD、欧州事業5年で売上約3倍
将来有望な欧州市場
現状、欧州のインスタントラーメン市場で日清食品グループのシェアは第二位で約13%。欧州28か国の中でシェア第三位以内に入る国の数は第一位の14か国となっている。 深澤執行役員は「一口に欧州と言っても国ごとに食文化・経済環境・言語などが異なる。当社は西欧・東欧・南欧のエリア特性にあわせたきめ細かな戦略で需要を開拓している」。 一方、世界ラーメン協会によると欧州のインスタントラーメン総需要は年間約20億食。これを人口約5億人で割った1人当たりの消費量は約4食となる。この数字はアメリカ15食、ブラジル12食などと比べて少ない。また同社がドイツのGenZに行った調査でカップ麺は「外国へ旅行に行った気分になれる」「洗練されていておしゃれな感じがする」など、今後の市場を牽引するGenZに対してカップ麺への好意的なイメージ創出が図れている。 深澤執行役員は「欧州市場の将来は有望で、まだまだ成長の余地がある。即席麺のファウンダーとして個性を発揮し、新たな価値と需要を創っていきたい」と意気込む。