16年ぶり中国ツアーでも浜崎あゆみは言語の壁を越え人々の心をわしづかみ、カリスマ的影響力も
<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム> 浜崎あゆみ(46)が14日、中国・広州で「ayumi hamasaki ASIA TOUR 2024 A ~I am ayu~」を開催した。16年ぶりの中国でのツアーを、現地取材した。 浜崎のワンマンライブを取材するのは初めて。しかもそれが海外でのステージ。浜崎がどれほどの支持を得て、どれほどの盛り上がりをもたらすのか? 考えるだけで胸の高鳴りが止まらなかった。また、日本人ファンがどれほど会場を訪れているのかも、現地での人気ぶりを知る上で気になっていた。 会場に到着してさっそく周辺を見渡すと、コスプレをしたファンや、大量のツアーグッズを手にしたファンであふれかえっていた。日本のライブ会場のような光景に一瞬、「日本のファンがこんなに広州に詰めかけたのか?」と思った。しかし、耳を澄ますと、聞こえてくるのは日本語ではない言語ばかりだった。 結局会場に入った後も、日本語が聞こえることはほとんどなかった。東京体育館や大阪城ホールほどの大きなライブ会場だったが、ほとんど現地のファンだけで埋まり、人気ぶりを体感することができた。 そして数人の中国人ファンも取材した。最初に取材に応じてくれたファンは、浜崎の過去の衣装を再現したコスプレ姿の女性。「私はよく一緒に日本にライブを見に行く友だちがいる。今日もファンたちでイベントを開催して盛り上がっていました」と、実際に中国には熱狂的なファンがかなり多いと証言した。 ただ人気なだけではなく、カリスマ的影響力も持っている。広州出身の別の女性ファンは「『evolution』と『SURREAL』は私が日本語を勉強するきっかけになった。あゆのおかげで大学進学の時に日本語専攻を選んだ」と、流ちょうな日本語で話した。 続けて「2008年のアジアツアーも大勢の人が香港のライブに行っていた」と16年前から根強い人気があったことを明かし、「広州であゆは女神のような存在です。私のふるさとにあゆが来るなんて、今でも信じられない」と興奮した様子で会場へ向かって行った。 巨大な横断幕に寄せ書きしていた女性は「あゆの歌をきっかけに歌の勉強を始めました」と、浜崎に出会ったことをきっかけに歌手を目指していたことを明かした。「中国のファンはみんな『MY ALL』が好きで、みんな歌えますよ」と話していた。 会場には30~40代と思われるファンが多く見られたが、子ども連れのファンの姿も多く見られた。記者が座った席の周辺には一生懸命「AYU!」と叫ぶ子どもの姿も確認できた。海の向こうでも幅広い層から支持され、言語の壁を越えて人々の心をつかんでいた。 浜崎あゆみは確かに、「アジアの歌姫」として君臨していた。【野見山拓樹】