「全財産7350万円が2億超に!」…MEGA BIG爆買い医学生を直撃! “期待値がプラスになる”とは? 統計プロの分析
造船太郎さんが大勝ちした9月2日、MEGA BIGで何が起きていたのか? 芝浦工業大学 統計学 石綿元講師に聞いた。 石綿講師によると、通常のMEGA BIGの当選確率は4の12乗分の1=1677万7216分の1だが、9月2日に関しては4試合が台風で中止になったため256倍当たりやすく6万5536分の1に。 さらに期待値(一口当たりに期待できる当選金額)について。 9月2日は購入者が非常に多く、1等の当選金は約2480万円。総購入口の数などを加味し、1口を購入した時に期待できる当選金額(=期待値)は「300円を買うと521円」いう高い数値に。通常の宝くじの期待値は半額ほどであることからも“異常事態”になっていたことがわかる。 つまり、「買えば増える状況」だったのだ。だが、2等がわずか300円だったことから「1等を当てなければ損をする状況」でもあった。 では、1等を当てるために何口買わなければいけなかったのか? 9月2日の場合、1口300円だけ買った時、期待される当選口数は 0.000015、約2000万円分買うことで1等が1口当たるという計算になる。 ちなみに、造船太郎さんが購入した7350万円では、24万5000口買えるため、“確率的には3.7口当選”となる。 とはいえ、造船太郎さんが一等当選0になっていた確率は2.38%。元が取れない1口当選の可能性も8.89%、2口当選の確率は16.62%、“ほぼイーブン”となる3口当選の確率は20.71%もあった。そんな中、造船太郎さんは2.25%しかない8口当選(9口は0.93%、10口は0.34%)。強運に恵まれたということだ。 造船太郎さんの“大勝負”について、AIエンジニア/SF作家の安野貴博氏は「損をする可能性を考慮しながら期待値を追い続ける姿勢はすごい。金融工学の観点においてリスクには様々な種類があり、例えば『大きく損する確率は少ない一方で時々しか儲けが出ないもの』『基本的には儲かるが時々大きく損する可能性もあるもの』などのパターンがある。私もリスクを取っていくのは好きだが、造船太郎さんがこれだけのリスクを背負えるのはなぜだろう」と舌を巻いた。 (『ABEMAヒルズ』より)