大津の保護司殺害事件、容疑35歳男を殺人などの罪で起訴 刑事責任能力問えると判断
大津市の住宅で5月に保護司の新庄博志さん(60)が殺害された事件で、大津地検は18日、無職飯塚紘平容疑者(35)を殺人などの罪で起訴した。地検は事件当時の精神状態を調べた結果、刑事責任能力を問えると判断した。 【写真】殺害された新庄博志さん 飯塚被告は過去にコンビニ強盗事件を起こして保護観察中で、新庄さんが保護司として立ち直り支援を担当していた。保護観察中の人物に保護司が殺害された事件は初めてとみられ、更生保護関係者に大きな衝撃を与えた。事態を重く見た法務省は安全対策の強化に動き出している。 事件は5月26日、新庄さんが自宅で倒れているのを親族が見つけて発覚した。同28日、滋賀県警が大津市内の路上でナイフを所持していたとして、飯塚被告を銃刀法違反容疑で現行犯逮捕。6月8日に殺人の疑いで再逮捕していた。 県警によると、新庄さんの上半身には刃物による10カ所以上の傷が残っていた。一方、2人の間で事前にトラブルは確認されていない。逮捕時の調べに対し、飯塚被告は「私はやっていませんし、何も答えたくありません」と容疑を否認していたという。 地検は、飯塚被告の事件当時の精神状態を調べるため、6月21日から4カ月間の予定で鑑定留置を実施。その後に今月11日まで期間を延長していた。