中国の自動運転「ホライズン・ロボティクス」が上場、時価総額1兆円に
まだ黒字化を果たしておらず、上半期の純損失は前年の約2倍近くの約1150億円に拡大
ホライズンはまた、VWや現代自動車、BYD、吉利自動車、理想汽車などの27の自動車メーカー向けに、独自のアルゴリズムとソフトウェアのライセンス提供を行い、顧客が独自の製品を開発できるようにしている。 ■上半期に1150億円の損失 しかし、同社はまだ黒字化を果たしておらず、今年上半期の純損失は前年の約2倍近くの54億元(約1150億円)に拡大した。上半期の売上高は9億3460万元で、そのうちの74%をライセンス取引が占め、次いで自動運転システムや家電などの非自動車システムの販売が占めていた。同社は、今後の売上拡大や日本や韓国、欧州への進出により、「今後の数年以内の黒字化」を目指すとしている。 世界の自動車業界は、自動運転テクノロジーの導入を目指してきたが、近年の死亡事故の発生によってこの新興技術はますます厳しい安全審査を受けている。テスラは先日、ロボタクシーのプロトタイプを発表したが、技術の詳細に関する説明が不足していたために、投資家を失望させた。一方、アップルは2月に、10年間にわたる取り組みの後、自動運転のEVプロジェクトを中止したと報じられた。 しかし、米国のアルファベット傘下のウェイモを含むいくつかの企業は、これらの挫折にもかかわらず前進している。バイドゥの元従業員が設立した中国の自動運転スタートアップPony AI(ポニーAI)は、先週、米国でIPOを申請した。同社は、公道における無人の自動運転のライドシェアサービスのテスト許可を取得した数少ない企業の1つだ。 その他にも、バイドゥが中国の複数の都市でロボタクシーを提供中のほか、同じく中国のWeRide(ウィーライド)は、カリフォルニアやシンガポール、アラブ首長国連邦で無人走行の許可を取得している。
Zinnia Lee