WBAバンタム級11位・増田陸、2度目の日本タイトル挑戦 7月、富施郁哉戦「進化したところ見せたい」【ボクシング】
ボクシングのWBAバンタム級11位、増田陸(26)=帝拳=が、プロデビューからわずか5戦(4勝4KO1敗)で2度目の日本タイトルに挑戦する。7月18日に東京・後楽園ホールで行われる日本バンタム級王者・富施郁哉(25)=ワタナベ=戦。立場は挑戦者となるが、昨年5月の対戦では3度倒して7回TKO勝ち。現時点でも増田がWBAに加えてWBO13位、IBF15位と世界ランクを持つ一方、14勝(3KO)3敗の富施はノーランカーと異色のタイトルマッチだ。 「有利だと思われているのは感じます。でも、油断することなく、自分のボクシングを出して、進化したところを見せたいと思っています」 関東大学リーグ2部の立大出身で、学生時代に大きなタイトルを獲得した経験はない。しかし、2022年にプロデビューすると強烈な左ストレートで一気に覚醒した。 23年のデビューからわずか2戦で、国内バンタム級の実力者が集結した井上尚弥記念モンスタートーナメントに参戦。初戦で富施をKOした。準決勝で当時の日本同級王者で現WBA2位の堤聖也(角海老宝石)に判定負けしたものの、当時11戦無敗(9勝7KO2分け)の堤とは時に互角以上に戦い、判定もジャッジ2者が2ポイント差の小差と熱戦だった。 2月の再起戦では当時のWBO6位で世界戦を2度経験した実力者のジョナス・スルタン(フィリピン)を左ボディーストレート一発でKO。新たな左の倒し屋として世界的な評価を高めた。 「堤選手との試合までは感覚だけでボクシングをやっていて。自分のボクシングが相手にぶつかったときのことを考えるようになったのはスルタン戦ぐらいからです。一度負けているので、もう負けられない」と表情を引き締める。同門で6戦全勝全KOの村田昴ら実力者とのスパーリングを重ね、準備は整えた。7月18日に日本タイトルを奪えば、一気に世界へ飛躍する。
中日スポーツ