「道の駅」建設めぐり揺れるまち 高額な建設費に驚く市民も 市長は「来場者200万人めざす」
■「びっくりした」 総事業費は89億円 江藤さんは去年8月、大川木材事業協同組合の理事会で市の担当者が説明した「大川の駅」の事業費を聞いて驚いたといいます。 江藤義行さん「設計・建築・土木工事費のみで74億という数字を見てびっくりしたんですよ。建築費がどんどん高騰していってますからね。おそらくこれをある程度こすんじゃないか、百数十億にはなるんじゃないかなと思っています」 大川市によりますと開業は、2027年度の予定。建設事業費と維持管理費約82億円と公表しています。 さらに、これとは別に、市の産業である木工業などをPRするメインの施設を建設する計画で、市は議会で、別途、約7億円がかかるとの見通しを示しました。あわせて89億円にのぼります。 ■約5900人分の反対署名を提出 江藤さんは、今年2月から住民らと共に署名活動を続け、6月、およそ5900人分の署名を集めて市に提出しました。 ■市長は「市民サービスに影響ない」 大川市の倉重良一市長は、これまで50億円ほどかけて小中学校の建設投資を行っても財政上問題なかったとしていて、今回の事業についても「市民サービスに影響はない」と話します。 大川市 倉重良一市長「それくらいの投資をしなければ元気がどんどん失われていくのを指を咥えて見るんじゃなくて、今まで再建させてきた財政の中で少なくはないけども、決して市民サービスに影響が出るレベルだとは思っていませんので、それを使うことによって、今のうちになるべく人を呼び込んでビジネスをしている人たちもがんばろうと思えるような施策の中心にしたいというそんな思いです」 ■ほかの自治体と比べると・・・ 大川市と同じく有明海沿岸道路を活用して、2026年6月の完成予定で道の駅の建設を進めているのが熊本県荒尾市です。 荒尾市の人口は、大川市よりおよそ1万8000人多い4万9000人。 これに対し「道の駅あらお」は、「大川の駅」の4割ほどの規模で総事業費はおよそ48億円となっています。