楽天・ターリー 広島時代の輝きは見せられず/新天地1年目を終えて
自ら掲げた目標を達成したとは言い難い。2022、23年は広島で主に中継ぎとして2年連続で40試合以上に登板したターリーだ。長身左腕はシーズン前、「自分に課せられた役割を全うしたい」と新天地での活躍を誓ったが、今季は17試合登板で0勝1敗1セーブ2ホールド、防御率2.93という成績で終わった。広島時代の23年は勝ちパターンの一角を担い44試合登板で7勝1敗22ホールド、防御率1.74という成績を残していただけに、首脳陣も誤算だったろう。 【選手データ】ニック・ターリー プロフィール・通算成績 振り返れば、開幕から調子が上がらなかった。4月上旬まで3試合に登板し計3回を投げ3失点。制球に苦しんだ末、甘く入った球を痛打された。同月中旬にはNPB感染症特例で登録を抹消。5月下旬に再昇格を果たすも、制球が定まらない場面が目立った。 終わってみれば、15回1/3を投げ与四死球は13。直球は最速で156キロを計時した試合もあったが、広島時代のように打者を圧倒するような投球は多くは見られなかった。7月20日のオリックス戦(ほっと神戸)では3四球を与えながら今季自身唯一となるセーブをマークするも、2日後に降格。二軍暮らしは約1カ月半も続いた。 来季の契約が発表されないまま10月上旬に帰国した。日本を離れる前に「来年のことはまだ分かりませんが、またファンのみなさんに会える日を楽しみにしています」とのコメントを残すも、その後、契約満了にともないチームを退団することととなった。 写真=BBM
週刊ベースボール