「AKB総選挙」電撃結婚発表に見る 演出なしのリアルさ追求と危うさの魅力
リアルさの追求と危うさが魅力!?
だがその一方で、前出のアイドル誌編集者は一部で取り沙汰されているAKB48グループの運営に対する批判の声に対してはこう語る。 「『総選挙』に関しては選挙活動、開票イベントのスピーチも含めて、各メンバーの自主性を重んじ、かつての芸能界にありがちな“演出”を廃し、リアルさを追求することでその魅力を保ってきました。それ故に、各メンバーの人間ドラマが生々しく浮き彫りになり、多くの感動を与えてきたわけです。仮に運営サイドが須藤さんのスピーチの内容を事前に確認して、内容によって『待った!』をかけるような仕組みなら、ここまで注目を集めるイベントにはなっていないでしょう。そういう意味では須藤さんの発言は運営の管理の範ちゅうを超えたものだと思います」 そのうえで続ける。 「そもそも、ファンの意見を選挙という形で取り入れてセンターを決める『総選挙』に限らず、メンバーにマネジャーの検閲を限りなく廃した形でSNSや動画配信アプリの使用を認めるなど、AKB48グループの活動自体が常にリアルさと危うさを秘めていて、それが最大の魅力でもあるわけです。今回の須藤さんの“空気の読めない”スピーチには正直度肝を抜かれましたが、OGの小嶋陽菜さんの『いつか誰かがやると思っていた』という発言ではないですが、現実問題として起こり得る可能性はあったとも言えるでしょう」 “一寸先はハプニング”を地でいく中、現役アイドルの電撃結婚発表というまた新たな問題提起を世に放ったAKB48グループだが、この課題を“リアル”にどう昇華していくのだろうか?