「AKB総選挙」電撃結婚発表に見る 演出なしのリアルさ追求と危うさの魅力
アイドルグループ「AKB48」の通算49枚目のシングル曲の歌唱メンバーを決める「第9回AKB48選抜総選挙」は、「HKT48」の指原莉乃が24万6376票を獲得し、総選挙史上初となる3連覇を果たした。 今年の「総選挙」に関しては、昨年2位以下に7万票近い大差をつけて1位に輝いた“大本命”の指原の存在が際立つ一方、元「AKB48」の小嶋陽菜や島崎遥香といった一般的知名度の高いメンバーの卒業による不参加、「NMB48」の山本彩、「AKB48」の柏木由紀ら選抜経験者の出馬辞退などもあり、話題性や盛り上がりという点で不安視されていた。
今年も話題性盛りだくさんだった「総選挙」
だが、結果的には指原の3連覇や人気メンバーの「AKB48」の渡辺麻友の卒業発表、20位にランクインした「NMB48」の須藤凜々花の電撃結婚発表、悪天候による無観客での開票イベントの開催などのさまざまなニュースが重なり、大きな話題を振りまいた。 そんな中でも、物議を醸したのが、現役アイドルにあるまじき(?)須藤の電撃結婚発表なわけだが、「当然のことながら、『投票したファンへの裏切り行為』など須藤さんに対してはさまざまな批判の声が上がっていますが、良いか悪いかは別として話題性という点においては、今年の『総選挙』の“主役”の一人となりましたね」(アイドル誌編集者) 実際、開票イベントが行われた17日から翌18日にかけて「総選挙」関連の記事はYahoo!ニュースのエンタメ総合ランキングの上位をほぼ独占したが、指原や渡辺についての記事と並び、須藤関連の記事も多数のアクセスを記録した。 開票イベントで、20位の須藤の直後にスピーチした19位の「AKB48」の峯岸みなみが、「何を言っても記事にならない」と苦笑まじりにコボしていたが、まさに言い得て妙だろう。
電撃結婚発表に現役、OG、ファンから批判殺到
とはいえ、“主役”の一人となった須藤の行為がアイドルとして、「総選挙」に出馬し、多くのファンの後押しを受けて開票イベントのスピーチという晴れの舞台に立つ立場として許されるのかどうかはまた別問題だ。 そのことは、選抜メンバー入りを果たして須藤の後にスピーチした「STU48」の岡田奈々の「真面目にやっている人が報われるようにしたい」や「AKB48」の高橋朱里の「涙を流していたメンバーの気持ちを考えると胸が痛い」といった発言、元「AKB48」の大島優子のインスタグラムのライブ放送、インターネット上のファンの声に表れている。