新国立競技場をデザイン 建築家の隈研吾氏が会見(全文3)
世界中の建築家が注目していたコンペ
司会:(英語) 記者7:(英語) 隈:FSCの認証林の木を使ってほしいというのも、いろいろ要望が来てますし、それに関しても、今いろんな検討が進んでるようであります。私自身もFSCの森の応援を、自分で個人的にやっています。それに関しても、いい答えが出せればいいなと思ってますが、まだ検証の途中だと思います。 司会:(英語) 記者8:(英語) 隈:今回は期間が短かったので、もう3社で同じスペースを借りました。で、もう別々の場所にいたらばコミュニケーションがうまくいかないので、1つのフロアを借りて3社からそれぞれ人間が集まってもう一緒に設計したので、最初のときは僕がなんとなくデザインのコントロールをして、そういうふうに一応役割は決めましたけれども、もう最終的にはみんなで一緒になって考えたというプロセスであります。 記者9:(英語) 隈:今、ご指摘のように今、世界の建築の値段っていうのは本当に上がったり下がったり、ということになっていますが、今回はそういうものに対してどう対応するかってかなりコンペのときに条件がぴしっと定まっていました。そういう条件が曖昧なコンペもあるんですね。ところが今回は、前の経験からコンペが非常に細かく、そういう世の中、物価の変動に対してどう対応するかというのを決めていましたので、今回はそういうトラブルが起きないようなコンペの要項だったと思います。 司会:(英語) 隈:そうですね。今回のコンペティションというのは、実は、プロセス自身いろんなことがあったということで、普通の国立のスタジアムっていう以上に世界の人が着目しているんですね。ですから、私に寄せられるメール、いろんな意見も、もう本当に世界中の専門家の方から、こんなに皆さんが関心持っているんだなというふうに感じます。 それは建築家としては、私は今の時代の建築家っていうのはそういうものを無視する、昔の建築はそういうのを無視する、あのような、建築家っていうのはなんかすごくエゴイスティックなそういう人だっていう評価も昔はあったけど、これからの建築家っていうのはやはり、そういうものに対して誠実に応えるっていうことが私の責任だと思っているので、できる限りそういうものに対して誠実に応えたいっていうふうに思っています。 司会:(英語) 隈:Thank you.