東レ社員が「同僚の人生を映画に」と企画、山中有監督で映画賞受賞の快挙
社員たちが、「トリの人生を映画にしよう」と企画
東レのHPには「企業理念や事業内容をステークホルダーに分かりやすく伝えることを目的として制作しました」とあるが、この短編映画には、人に教えたくなる魅力がある。この作品に出会えた自分が誇らしくなり、大切な人にもシェアしたくなるのだ。 トリの人生を映画にしようと企画した社員たちも素敵だ。ひとりのサクセスストーリーが、チーム、そして企業全体のサクセスストーリーになって、世界中の安全な飲み水へとつながってゆく。ひとりで勝つのではなく、みんなで良くなっていこう、世の中を良くしていこう、というまっすぐなメッセージが伝わって来て、こちらも素直な心でそれをキャッチすることができ、受け取ったボールを子ども世代に伝えたくなった。親子で視聴すれば、水の大切さについて語る良い時間が持てるだろう。 当たり前に感謝をすることは、つい忘れてしまいがちだ。たとえ「水」が貴重であることを忘れても、またきっかけを作って思い出せばいい。私にとっては登山がその機会であるし、『STRAIGHT PATH』もこれからそうなりそうだ。 東レのブランドムービー「STRAIGHT PATH(ストレートパス)」をはじめ、BRANDED SHORTS 2024受賞作品は、10月に開催のSSFF & ASIA 2024秋の国際短編映画祭でも上映される。 鹿田昌美◎映画ライターを経て作家、翻訳家。著書に『「自宅だけ」でここまでできる「子ども英語」超自習法』(飛鳥新社 )。訳書は訳書に2022年に大きな話題を呼んだ『母親になって後悔してる』(新潮社)、2023年ノーベル経済学賞を受賞したクラウディア・ゴールディン博士の著書『なぜ男女の賃金に格差があるのか 女性の生き方の経済学』(慶應義塾大学出版会、ほか、『なめられない品格 誰からも信頼されるようになる8つの力』(飛鳥新社)、『ブラウン大学経済学者で二児の母が実証した 世界標準の子育て大全』(PHP研究所))など70冊超。著書に『「自宅だけ」でここまでできる「子ども英語」超自習法』(飛鳥新社 )。
Forbes JAPAN 編集部